斉藤、悔しい4位 杭州アジア大会陸上・女子やり投げ
1投目61メートル10には手応え 【杭州=静岡新聞社臨時支局・山本一真】7月のアジア選手権に続く2冠とはならなかった。杭州アジア大会第11日の3日、陸上女子やり投げの斉藤(スズキAC)は1投目に61メートル10を投げて首位に立ったが、その後は記録を伸ばせず4位。予選敗退の世界選手権からは立て直したが、「1投目が良かったので、さらに伸ばそうと気持ちばかりが前に出てしまった」と悔しさをにじませた。
世界選手権は規定内のスパイクピンを運営側のミスで取り換えられた。動揺があったか1投目はファウル。最後の3投目も58メートル95と伸ばしきれなかった。
「絶対に勝つ」と雪辱を期した今大会。2投目以降は上体が早く開き、やりの軌道がぶれた。「欲を出していないつもりでも頭で考えてしまっていた」。ただ、3投目までが重要になるこの先の舞台を考えれば、1投目で60メートルを超えたのは収穫。「ここからはいかに6投で60メートル台を増やせるか。アベレージを上げていきたい」と一つのステップは踏んだ。
今季は長らく苦しんだ腰のけがが癒え、5年ぶりに日本選手権を制覇。6年ぶりに世界選手権にも出場するなど充実のシーズンとなった。最後の大舞台こそ悔しさを残したが、確かな手応えをつかんで五輪イヤーに臨む。