静岡駅南口憩いの空間に 市検討委 広場再整備へ初会合

 静岡市は6日、JR静岡駅南口駅前広場再整備基本計画を取りまとめるための検討委員会の初会合を市役所静岡庁舎で開いた。ロータリーが混雑し、歩行者の憩いのための空間が少ないなど現状の課題を委員間で共有し、目指す機能や空間づくりについて意見交換した。

静岡駅南口駅前広場再整備に向けて目指すべき姿を議論する検討委員会参加者=静岡市役所静岡庁舎
静岡駅南口駅前広場再整備に向けて目指すべき姿を議論する検討委員会参加者=静岡市役所静岡庁舎

 事務局を務める市が、同広場利用者の約8割が徒歩との調査結果を示し、新しい広場は歩行者優先の空間整備を行う必要性を指摘した。委員からは歩行者の休憩、飲食スペースを設け、交流を生み出すための空間をつくったり、広場利用者を駅南銀座商店街に誘導したりするアイデアが出た。
 路線バス、タクシーの交通事業者の委員はロータリーの面積、機能の拡充のほか、乗車待ちの行列と歩行者を分けた空間づくりを求めた。
 委員は有識者や交通、商業、バリアフリーの関係者のほか、公募市民ら15人で構成する。委員長に選任された中村英夫日本大教授(都市計画)は「夢のあるこれからの駅前広場の姿を議論できれば」と述べた。
 2024年6月までに計4回開催し、基本計画を取りまとめる予定。現在の駅前広場は1993年に整備された。難波喬司市長は9月27日の定例記者会見で、地権者の理解を得て再整備に向けた用地拡張のめどが立ったと説明し、2030年代前半の供用開始を目指す方針を表明していた。
 (政治部・尾原崇也)

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