藤曲14位、木村17位 MGC、パリ五輪マラソン代表選考会・静岡県勢

 来年のパリ五輪日本代表選考会「マラソングランドチャンピオンシップ(MGC)」は15日、東京・国立競技場発着で行われ、静岡県勢は藤曲寛人(トヨタ自動車九州、加藤学園高出)の14位が最高。35キロまで2位集団で粘った木村慎(ホンダ、浜松日体高出)は17位だった。大石港与(トヨタ自動車、富士東高出)が33位、山口武(スズキAC)が36位、下田裕太(GMOインターネットグループ、加藤学園高出)が45位。浜松市で活動するプロランナーの神野大地(セルソース)は56位だった。
レーズ序盤、集団の中で力走する藤曲寛人(中央)。14位に入った=東京・日本橋(写真部・二神亨)
 木村 35キロまで粘る
 パリ五輪切符には届かなかったが収穫はあった。木村(ホンダ、浜松日体高出)は35キロ過ぎまで、川内(AD損保)を追った2位集団に食らい付いた。ラスト7キロから失速し「実力不足」と振り返ったが、チームメート小山の優勝に「一緒に練習してきたので、自分にも可能性があることが分かった」と前向きだ。
17位でゴールする木村慎=国立競技場(写真部・二神亨)
 冷たい雨が降りしきる中、スタート直後に川内が大逃げする波乱の展開。その中で29歳は大集団の前方で冷静にレースを運んだ。30キロ手前で追走に出た大迫(ナイキ)のペースアップにもきっちり対応。終盤まで勝負できる位置で粘り「いいメンバーと走れて、感じるものがあった」と手応えを口にした。
 2020年東京マラソンで2時間7分20秒。その後は右膝の故障でマラソンから離れたが、今年は全日本実業団駅伝7区区間2位で連覇の優勝テープを切り、2月には3年ぶりに2時間7分台と復活した。駅伝で培ったスピードは健在。最後に脚が止まった原因も「右膝の状態を考え、長距離を走り込めなかった」と明確だ。「もう一度チャンスがある。ラストを走れる脚をつくる」とファイナルチャレンジに挑む。
 (山本一真)

▽男子成績 ①小山直城(ホンダ)2時間8分57秒②赤崎暁(九電工)2時間9分6秒③大迫傑(ナイキ)2時間9分11秒④川内優輝(あいおいニッセイ同和損保)2時間9分18秒⑤作田直也(JR東日本)2時間9分42秒⑥堀尾謙介(九電工)2時間9分53秒⑦井上大仁(三菱重工)2時間9分55秒⑧大塚祥平(九電工)2時間9分56秒⑨土井大輔(黒崎播磨)2時間10分18秒⑩浦野雄平(富士通)2時間10分41秒⑪鎧坂哲哉(旭化成)2時間10分50秒⑫河合代二(トーエネック)2時間11分14秒⑬市山翼(サンベルクス)2時間11分15秒⑭藤曲寛人(トヨタ自動車九州、加藤学園高出)2時間11分18秒⑮上門大祐(大塚製薬)2時間11分29秒⑯聞谷賢人(トヨタ紡織)2時間11分37秒⑰木村慎(ホンダ、浜松日体高出)2時間11分43秒⑱高久龍(ヤクルト)2時間12分0秒⑲安井雄一(トヨタ自動車)2時間12分11秒⑳古賀淳紫(安川電機)2時間12分18秒 
33位でゴールする大石港与=国立競技場(写真部・二神亨)
レーズ序盤、集団から遅れる神野大地=東京・日本橋(写真部・二神亨)

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