黄瀬川大橋(沼津市・清水町境)仮橋開通 大型車迂回なし、歩道すれ違い可能に
2021年の豪雨で一部が損壊した沼津市と清水町境の黄瀬川大橋(県道富士清水線)の替わりとなる仮橋が16日、開通した。既設の橋を渡れなかった大型車と二輪車を含む全車両の通行が可能になった。迂回(うかい)を強いられていた周辺事業者や住民は利便性向上を歓迎する。
同県道は東西を結ぶ幹線道路の一つ。既設橋の約10メートル南(下流)側に架かった仮橋は長さ約96メートル、幅9メートル。南側に幅2メートルの歩道がある。午後3時に開通すると、多くの車や歩行者が行き交った。
黄瀬川大橋は21年7月の豪雨で橋桁が傾き通行止めになった。損壊部分に応急組立橋を架けて通行止めを解除したが、7・5トン以上の車両と二輪車は通行できない状態だった。多くは下流側の黄瀬川橋に迂回(うかい)していたとみられる。
橋の近くにあり、1日約50台の大型トラックが出入りする丸富製紙沼津工場の杉本一則工場長(70)は「迂回するドライバーは苦労していた。とてもありがたい」と話す。通行不可を知らずに来た大型車が周辺の細い道に入り、すれ違いが難しくなる事態がなくなると歓迎する。応急組立橋の歩道は狭く事実上交互通行だった。沼津市側の木瀬川自治会の渡辺昌吾会長(70)は「散歩する人も多い。安心して歩けるようになった」と喜んだ。
既設橋は架け替えのため、16日から通行止めになった。新しい橋の開通(26年度末予定)まで仮橋を使う。