「美食」で焼津ににぎわい 地球環境史ミュージアム館長講演 富士山活用 発信力高めて
ふじのくに地球環境史ミュージアムの佐藤洋一郎館長がこのほど、焼津市役所で食と旅行を組み合わせた新しい観光スタイル「ガストロノミーツーリズム」について講演した。佐藤館長は焼津商工会議所を中心に進めている「美食のまちやいづ」事業に絡めながら、食の魅力発信の重要性について説いた。
「美食のまちやいづ」はJR焼津駅周辺から焼津港の一帯をスペインの観光地サンセバスチャンをモデルに食でにぎわい作りを目指す事業。佐藤館長はにぎわい作りの上で宗教との関係を指摘。サンセバスチャンがキリスト教徒の巡礼の聖地であると紹介した上で、焼津について「存在そのものが信仰の対象である富士山を活用してみては」と提案した。
コロナ禍明けで増加が予想される外国人観光客について、食文化の近さからベトナムやタイといった東南アジア諸国に注目すべきと持論を展開。焼津市在住の外国人を中心としたインフルエンサーに協力を求めるなどして「発信力を高めることが重要」と訴えた。
中野弘道市長と市幹部職員約80人が参加した。
(焼津支局・福田雄一)