残土処分、課題と展望は 災害・復興テーマ 静岡産業大公開講座、磐田で開始

 災害と復興をテーマにした静岡産業大公開講座(同大総合研究所主催、静岡新聞社・静岡放送後援)が21日、磐田市大原の磐田キャンパスで始まった。初回は、同大の小泉祐一郎教授(公共政策学)が「熱海土石流災害から見える土砂の処分の課題と展望」と題して講演し、地域住民ら約30人が耳を傾けた。

「熱海土石流災害から見える土砂の処分の課題と展望」と題して講演する小泉教授=磐田市大原の静岡産業大磐田キャンパス
「熱海土石流災害から見える土砂の処分の課題と展望」と題して講演する小泉教授=磐田市大原の静岡産業大磐田キャンパス

 小泉教授は2021年7月に熱海市伊豆山で起きた大規模土石流について「なぜ発生したのかと、なぜ防げなかったのかは別問題」と強調。背景にある残土ビジネスの実態や、違法な盛り土造成を巡る法的な制度が不十分だった点に触れた。土石流災害をきっかけに施行された盛り土規制法について「最終段階で規制するのには限界がある」とし、残土の処分場所整備の必要性などについて持論を述べた。
 講座は全3回。11月11日の第2回は、草地博昭磐田市長が講師を務め、台風被害の現状と災害対応について講演する。受講料は受講回数にかかわらず2000円。問い合わせは同大総合研究所<電0538(36)8864>へ。
 (磐田支局・崎山美穂)

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