⚽「絶対昇格」歓喜のアスルクラロ沼津 J2ライセンス交付

 「大きな一歩」「絶対昇格」。サッカーJリーグ3部(J3)アスルクラロ沼津に24日、J2ライセンスが交付され、サポーターやファンは歓喜した。一方で、スタジアム整備や地域の盛り上がりなど、今後の課題は残る。

アスルクラロ沼津のホーム戦で熱のこもった応援を送るサポーターら=22日、沼津市の愛鷹広域公園多目的競技場
アスルクラロ沼津のホーム戦で熱のこもった応援を送るサポーターら=22日、沼津市の愛鷹広域公園多目的競技場


 スタジアム整備課題  「JFLの時代から見ていた。本当にうれしい」と声を弾ませたのは、裾野市のシンガー・ソングライターフルヤトモヒロ(本名・古谷智浩)さん(41)。9月には、サポーターから歌詞を募集して制作したチームの応援ソングを披露した。「ホームでの応援が選手の勢いになると思う。相手選手を圧倒してほしい」と期待を寄せた。X(旧ツイッター)でクラブ公式アカウントがライセンス取得を報告すると、続々と喜びの声が投稿された。
 しかし、先行きは厳しい。「全観客席を覆う屋根の整備」などといった条件を満たすために、ホームグラウンドの県営愛鷹広域公園多目的競技場(沼津市)を改修することは難しいとされる。J2ライセンス交付に当たり適用された「例外規定」には、昇格決定から5年以内に基準を満たすスタジアム新設が条件となっている。クラブは「J2にふさわしいクラブとなるように、基盤強化に努めていく」とした。
 クラブは昨年、同競技場の照明の明るさがJリーグ基準に達していないとして、ライセンス喪失の危機に陥ったが、市民らからクラウドファンディング(CF)を募るとともに、沼津市の企業版ふるさと納税などを充て、照明設備の改修にこぎつけた。7月には初のナイターを開催した。
 頼重秀一市長は「J2のステージを目指し戦えるクラブとなったことは感慨深い。市が進める『スポーツを活用したまちづくり』になくてはならない。今後も可能な限り連携していく」と述べた。
 (東部総局・日比野都麦)

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