1大学2校の決定先送り 日詰学長「丁寧に説明」 【静大・浜医大 再編】

 静岡大は25日、日詰一幸学長と理事で構成する役員会を開いた。浜松医科大との運営法人統合・大学再編を巡り、18日の学内評議会で合意を得た「1大学2校案」を静大の正式案に決定する方針だったが、学内へ丁寧に説明する機会が必要だと判断し、先送りした。
 関係者によると、11月に静岡、浜松の両キャンパスで説明会を開く予定。その上で、12月の役員会で正式決定する考えとみられる。
 1大学2校案では、静大と浜医大を一つの大学に統合した上で静岡と浜松に2校を置く。評議会後、学外委員が過半数を占める経営協議会で、複数委員から学内へ十分に説明するよう求める意見が寄せられた。これを受け、日詰学長が役員会で、正式決定の前にさらに説明したいと報告した。
 静大と浜医大は2019年、運営法人を統合し、静大浜松キャンパスと浜医大による浜松地区の大学と、静大静岡キャンパスを中心とする静岡地区の大学に再編することで合意した。しかし、静大静岡キャンパスを中心に反対論が根強く、静大の日詰学長が1大学2校案を示すに至った。
 静大の1大学2校案に対し、浜医大のほか、浜松市や浜松商工会議所も強く反発。両大の合意書通りの法人統合・大学再編を実現するよう求めている。両大の協議会が10月中に予定されていたが、休会になった。

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