沼津港Sea級グルメ大会28日開幕 混雑対策、あの手この手 路線バス無料 遊覧船活用も

 沼津市の沼津港で28、29の両日に全国33の港から海の幸のグルメが集う「第14回Sea(シー)級グルメ全国大会」が開かれる。2日間で7万人の来場を見込む主催者は、通常も観光客で混雑する沼津港周辺の渋滞悪化を懸念。期間中は港内の一部道路を車両通行止めにし、一部路線バスを無料にして公共交通機関の利用を促す。会場から離れた場所に設ける臨時駐車場からのアクセスに遊覧船も活用。あの手この手の作戦で本番に備える。

静浦漁港の臨時駐車場と会場の沼津港とのアクセスに使われる遊覧船
静浦漁港の臨時駐車場と会場の沼津港とのアクセスに使われる遊覧船
Sea級グルメ全国大会の臨時駐車場
Sea級グルメ全国大会の臨時駐車場
静浦漁港の臨時駐車場と会場の沼津港とのアクセスに使われる遊覧船
Sea級グルメ全国大会の臨時駐車場


 市内屈指の観光地でもある沼津港。首都圏から車で日帰り可能なアクセスの良さから、週末の度に渋滞が起きる。市まちづくり政策課によると、夏の最繁忙期で港に1日約4800台が訪れ、このうち4千台程度が観光客とみられる。大会実行委はこの2倍の台数が来るとみて、静浦漁港など会場と離れた市内5カ所に1750台分の臨時駐車場を確保。当日は大会公式ホームページで混雑状況を案内し、空いている駐車場に誘導する。
 臨時駐車場と会場との間の輸送は無料バスを運行する。静浦漁港とは、沼津港で遊覧船を運航する千鳥観光汽船の協力を得て最大200人乗りの船も活用。つかの間のクルーズを楽しみながら向かうルートも用意した。
 一方で「これでも車をさばききれない」との危機感も。公共交通機関の利用を促すため、沼津駅と沼津港を結ぶ伊豆箱根バス、東海バスの路線バスは2日間無料にし、途中からの乗り降りも対象にする。特定の路線バスを完全無料にする試みは市内で初めてという。
 市は職員や警備員延べ約400人を各所に配置して交通誘導にも当たり、万全を期す。交通対策の調整を担当する市交通政策室の遠藤重由室長は「できるだけ公共交通機関を利用し、沼津港と全国のグルメを味わってほしい」と呼びかける。
 (東部総局・尾藤旭)

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