決勝は東海大翔洋-聖光 全国高校ラグビー静岡県大会

 第103回全国高校ラグビー静岡県大会(静岡新聞社・静岡放送後援)は28日、袋井市のエコパ補助競技場で準決勝を行い、聖光と東海大翔洋が決勝に進んだ。
 聖光はWTB戸倉星多のハットトリックを含め12トライを挙げて80―12で清水南に快勝した。昨年覇者の東海大翔洋はCTB高野準が3トライを挙げるなど40―26で浜松工に競り勝った。
 5年続けて同じ顔合わせとなる決勝は11月12日午後1時半からエコパスタジアムで行われ、SBSテレビが生中継する。
▽準決勝
聖光 80(33―7 47―5)12 清水南
東海大翔洋 40(26―7 14―19)26 浜松工

新スタイルで12トライ 聖光 聖光-清水南 後半23分、聖光の戸倉(手前)が3トライ目を決める=袋井市のエコパ補助競技場
 聖光が新スタイルで決勝に進んだ。屈強なFW戦が伝統だが、今年はバックスを主軸に超攻撃型ラグビーを展開する。縦横無尽にボールを動かし清水南から12トライを奪った。
 主将藤田、エース小野沢、プロップ岡村の主力3人が大学受験で不在でも、長短自在にボールをつないだ。特にWTB戸倉は前半22分に細かいパス交換からトライを挙げると、後半も2トライ。初のハットトリックに「狭いスペースでのハンドリング練習をやってきた」と胸を張った。
 松山監督は就任2年目。「当初は練習時間が短く守備的なラグビーしかできないと聞いていたが、スキルのある選手がいっぱいいる」と、新チームから戦術を一新したという。昨年敗れた東海大翔洋との決勝へ、代役で主将を務めたCTB杉山は「ハイテンポで攻めたい」と雪辱を期した。
 (山本一真)
連覇へ王手も課題 翔洋 東海大翔洋-浜松工 前半25分、東海大翔洋の高野(中央)が自身のキックをインゴールで抑えてトライを決める=袋井市のエコパ補助競技場
 東海大翔洋は連覇に王手をかけたが、後半は33-7から浜松工に3連続トライを許し一時7点差に。課題を残す戦いぶりに、津高監督も「セットプレーが安定しなかった」と渋い表情を浮かべた。
 キックで敵陣に入り、強力FWを軸に接点で優位に立つ-。前半は強みを生かし4トライを奪った。立役者はCTB高野。17分に密集からねじ込み、25分は自身のキックをインゴールで抑え2トライ目。「スペースを見つけ、相手のギャップに走れた」と強力な突破で存在感を見せた。
 ただ、後半はラインアウトでミスが目立ち、持ち味の強力モールが影を潜めた。ナンバー8の主将野呂は「自ら流れを悪くしてしまった」と振り返る。決勝は県総体で完敗した聖光。指揮官は「今までと全く違うラグビーをしてくる。しっかり対応したい」と気を引き締めた。

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