城内中にエレベーター 静岡市、11月補正予算に事業費

 静岡市は同市葵区駿府町の城内中にエレベーターを設置する。2024年3月に工事着手し、同年12月の完成と供用開始を目指す予定。23年度11月補正予算案に事業費2億1900万円の債務負担行為を設定する。
 現在市内の中学校でエレベーターを設置しているのは清水区の飯田中と由比中の2校。葵区と駿河区内にはエレベーターを設置している中学校がなかった。車椅子を利用するなど校内での移動に配慮が必要な生徒は、通常の学級で学習できる場合でも、進学の選択肢が特別支援学校に限られていた。
 葵・駿河の両区から通いやすいことなどから設置の対象となった城内中の校舎は5階建ての1棟。体育館への通路はスロープが整備されており、エレベーターが整備されれば特別教室を含む校内すべてに車椅子での移動が可能になるという。
 市の担当者は「設置によって保護者が子どもにとってどの進学先が最善か考える際の選択肢が増える」と話す。障害の有無にかかわらず共に学ぶ「インクルーシブ教育」につながることも期待されている。
 (清水支局・大村花)

いい茶0
あなたの静岡新聞 アプリ
地域再生大賞