沼津市議会改革へ議長私案 ネット中継拡大、日程の明確化 市民の信頼回復目指す

 沼津市議会が「市民に開かれた議会」へ改革に乗り出す。一般質問の日程明確化と委員会のネット中継、議員研修会や勉強会の強化が柱。9月定例会は市議が市有地を駐車場として貸していた問題や、議場での「タケノコ発言」を巡る市議への懲罰などで混乱した。早期に成果を挙げて市民の信頼回復を図る。高橋達也議長が9日、市内で開かれた市自治会連合会役員の会合で私案を明らかにした。

沼津市議会改革への議長私案
沼津市議会改革への議長私案
議会改革への私案を示す高橋議長=沼津市民文化センター
議会改革への私案を示す高橋議長=沼津市民文化センター
沼津市議会改革への議長私案
議会改革への私案を示す高橋議長=沼津市民文化センター

 議員研修は既に今夏、富士、三島の両市議会と合同で開き、水害対策など周辺自治体との共通課題について学んだ。9月には全議員が参加した産業界との初の意見交換会を実施。今後は若者や女性との意見交換会も計画、幅広い立場の市民の声を聞く場を設ける。
 一般質問について同市議会は期間や登壇者、質問項目は公開しているが、誰がいつ質問するかは明らかにしていない。今後は日にちと午前、午後などの大まかな日程を示して傍聴しやすい環境を整える方針。現在、本会議のみのネット中継は委員会にも拡大して質疑の緊張感を高めたいとしている。
 定例会での委員長報告の文書化と公開なども検討する他、将来的には条例改正が必要な委員会の再編なども視野に入れる。高橋議長は「可能なことから始めたい」とし、近く議会運営委員会などでも私案を示す。「今回の件で市民から『内輪のことに時間を浪費している』と指摘を受けた。これを好機に時代に合わせた前向きな改革を図りたい」と強調した。

<沼津市議会改革への議長私案>
◆一般質問日程の明確化
・質問者ごとに「○日の午前」など大まかな日程を示し、傍聴しやすくする
◆ネット中継の拡大
・現在、本会議のみの中継を委員会にも広げる
◆議員研修の強化
・全議員が参加し、多様な市民の意見を聴取
◆委員長報告の文書化・公開
・本会議での委員長報告を文書化。公開し、傍聴する市民に分かりやすくする

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