歩行者優先のまちづくりを 静岡市議会特別委 名大教授が講演

 静岡市議会総合交通政策特別委員会は16日、次世代交通システムについて知見を深めるため、名古屋大未来社会創造機構モビリティ社会研究所の森川高行教授を招いた講演会を市役所静岡庁舎で開いた。教授は、将来も地域の公共交通網を維持するために自動運転技術を活用する必要性を強調したほか、地域の魅力を高めるために、歩行者優先のまちづくりに取り組む大切さを指摘した。

次世代交通システムをテーマに講演する森川教授=静岡市役所静岡庁舎
次世代交通システムをテーマに講演する森川教授=静岡市役所静岡庁舎

 森下教授は、国内で人口減少が進展する中、地域間競争が一層激しさを増すとし、「選ばれる地域」になるためには、安価な自動運転タクシー導入などが欠かせなくなると説明した。
 利便性の高い公共交通機関が導入されれば、将来的にはマイカー需要が減少し、市街地では歩行者中心のまちづくりが進むと見通した。市内の中心街は国道1号が駅と街を分断しているとし、「車の行き来を少なくして平面で人が渡れるような方策を今から考えるべき」と提言した。
 同特別委では将来的な交通体系の在り方を調査していて、市の市政変革研究会委員を務める森下教授を参考人として招いた。
 (政治部・尾原崇也)

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