家康と戦い討ち死に 大河で注目高まる お田鶴の方 観音像開帳 住民ら遺徳しのぶ 浜松市中区元浜町

 浜松城の前身の引間城で討ち死にしたとされる「お田鶴の方(椿姫)」をまつる浜松市中区元浜町の椿姫観音堂で19日、例大祭が開かれた。年に一度のお堂の開帳が行われ、椿姫観音像がお目見えした。

1年ぶりの開帳で姿を現した椿姫観音像=浜松市中区
1年ぶりの開帳で姿を現した椿姫観音像=浜松市中区


 今川家の重臣だった引間城主・飯尾(いのお)豊前守(ぶぜんのかみ)連龍の妻で、徳川家康との戦いで命を落としたお田鶴の遺徳をしのぼうと、元浜町自治会と椿姫観音堂保存会が毎年開催している。追善供養では連龍の菩提(ぼだい)寺である東漸寺(同市中区)の竹内正祥住職がお経を上げ、地元住民ら約70人が手を合わせた。
 保存会によると、大河ドラマ「どうする家康」をきっかけに椿姫観音堂の注目度が高まっていて、全国各地から参拝客が訪れるという。中野明徳会長(80)は「認知度が高まるのは喜ばしいこと。今後も元浜町のシンボルとして、大切に守り続けていきたい」と話した。
 元浜町ではこの日、福引きや餅投げのほか、子どもみこしも行われ、地元小学生が町内を練り歩いた。
 (浜松総局・仲瀬駿介)

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