ネット依存度判定、高校生半数「リスクあり」 静岡県内、小学生は「ゲーム」、中高生は「動画」

 静岡県教委は20日までに、静岡県内の児童生徒約1万6千人が受検したインターネット依存度判定システムの2022年度の結果を公表した。「リスクなし」「中リスク」「高リスク」の3段階で判定され、高校では半数の生徒が中リスク、または高リスクと判定された。ネットの用途をみると、小学生は「ゲーム」が最も多く、中高生は「動画」「音楽」「コミュニケーション(SNSなど)」が多い傾向が浮き彫りになった。

小中高生のインターネットの主な用途
小中高生のインターネットの主な用途


 社会教育課によると、同判定システムは希望した学校ごと1万6164人が利用した。高校では2563人が受検し、ネットの使い方の再考を必要とする「中リスク」と判定されたのは47・2%、早急な改善を必要とする「高リスク」は2・9%だった。小学校の受検は6560人で中リスク26・3%、高リスク4・2%。中学校は7032人で中リスク40・5%、高リスク5・3%となり、年代が上がるにつれて「リスクあり」の割合が高くなった。
 複数回答を認めた「ネットの主な用途」では、小学生は「ゲーム」が75・5%を占めた。「動画」は小学生で68・7%だったのに対し、中学生になると87・3%と増加した。高校生は「動画」と「コミュニケーション」がいずれも86・7%と最も多かった。
 同課の担当者は、どの年代も中リスクの割合が高い点に触れ「高リスクに悪化する前にネットやスマホの利用を見直すことが重要。利用のルールを各家庭でつくってほしい」と注意喚起した。
 同システムは子どものネット依存に対する懸念の高まりを背景に、県教委が手軽に自身の状況をチェックできるようにと21年度に運用を開始した。県教委のウェブサイトから全49問の設問に答える形式。高リスクは「ネットの利用を始めると自分ではやめることができないような状態」を示している。
 (政治部・大沼雄大)

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