住民自家用車でライドシェア 浜松・西区の交通空白地域で事業開始

 路線バスの運行が少ない浜松市西区庄内地区で23日、住民の自家用車を利用した共助型交通事業「ノッカル庄内」が始まった。車に乗る用事がある住民と、移動したい住民をマッチングし、地区内でタクシーのような利用ができる。国の交通空白地有償運送制度を活用した事業で、静岡県内初という。

登録ステッカーをドアに貼り、利用者を後部座席に乗せた「ノッカル庄内」の運行車両=浜松市西区の庄内協働センター
登録ステッカーをドアに貼り、利用者を後部座席に乗せた「ノッカル庄内」の運行車両=浜松市西区の庄内協働センター

 運行主体の庄内地区社会福祉協議会が同区の庄内協働センターで運行開始式を行った。同地区在住の運転者がアルコールチェックなどの事前点検を協力事業者の光タクシー(中区)の担当者と遠隔で行い、登録ステッカーを車両に貼って利用者を乗せる実演を行った。
 利用者は専用アプリか電話で前日午後5時までに予約する。運行エリアは庄内地区内で、JR舞阪、弁天島の両駅や近隣のバス停でも降車できる。利用料は距離に応じて300~1200円。一部が、住民有志十数人が務める運転者に謝礼として支払われる。
 運行開始式で同協議会の安間清弘会長(78)は「支え合いの気持ちで成り立つサービス。皆さんの協力がありがたい」と語った。
 (浜松総局・松浦直希)

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