SPAC新作 小説「お艶殺し」 谷崎潤一郎原作 現代の恋模様に 

 静岡県舞台芸術センター(SPAC)の新作「お艶の恋」が12月2日から、静岡市駿河区の静岡芸術劇場(グランシップ内)で上演される。谷崎潤一郎の小説「お艶殺し」を、現代に通じる恋物語に仕立てた。

「お艶の恋」の稽古をする出演者=静岡市駿河区の静岡芸術劇場
「お艶の恋」の稽古をする出演者=静岡市駿河区の静岡芸術劇場

 SPACが世界の名作を連続上演する演劇シリーズ「秋↓春のシーズン」の2作目。裕福な質屋の一人娘お艶と奉公人の駆け落ちを描いた谷崎の初期作品を下敷きに、舞台を現代に移して、お艶とその恋のために殺される人らの魂を呼び起こす。阿部一徳さんらベテラン俳優6人が出演する。
 演出は、SPAC作品に携わるのは2回目となる石神夏希さん(同市葵区)が手がけた。一般公演とは別に中高生向けの公演も行うことから「自分が中高生の時に見たかったと思える作品にした」と話す。「究極の形まで行き着く恋のエネルギーや爆発的な生命力を感じてほしい」と呼びかけた。
 公演は2、9、10日の各日午後2時から。問い合わせはSPACチケットセンター<電054(202)3399>へ。
 (教育文化部・鈴木明芽)

いい茶0
あなたの静岡新聞 アプリ
地域再生大賞