静岡県立大生 知事に「学生の貧困」訴え 支援専門職の導入提案

 経済的に困窮している学生を支援する県立大生の有志グループ「学生助けたいんじゃー」はこのほど、県庁で川勝平太知事に対して学生の貧困状況を説明し、同大での学生支援の専門職「キャンパスソーシャルワーカー」導入などを提案した。

川勝知事(中央)に困窮する大学生の支援に向けた提案書を届けるメンバー=県庁
川勝知事(中央)に困窮する大学生の支援に向けた提案書を届けるメンバー=県庁

 学生の貧困を巡っては一時的な支援金給付やメンタルケアに限らず、生活全体の支援が必要だとして、困窮原因を解決に導くキャンパスソーシャルワーカーの必要性を説いた。県に対しては、困窮学生を支援するための体制整備や当事者らの声を定期的に聞く仕組みづくり、大学生を対象にした生活保護に準じる保障制度の創設なども訴えた。
 同大看護学部4年の松本花奈さん(22)は「学生の貧困は県立大だけではなく県内全ての大学に関わる問題。県として管轄してほしい」と求めた。
 提案内容を聞いた川勝知事は「お金については即答はできない」としながらも「前向きに一緒に頑張りましょう」と語った。同大国際関係学部4年の柴田せいあさん(21)は「知事に学生の貧困の状況を知ってもらい、私たちの活動を認めてもらえてよかった。これからも活動を続けたい」と語った。
 (社会部・吉田史弥)

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