学校修繕実施 要望の半数 22年度、市立小中学校 静岡市議会定例会

 静岡市議会11月定例会は1日、前日に続いて総括質問を行い、8氏が登壇した。青嶋浩義教育局長は2022年度に市立小中学校計120校から施設の修繕要望が1436件寄せられたのに対し、実施したのは約半数の713件で、残りの723件は未実施だったと明らかにした。島直也氏(自民党市議団)への答弁。

 22年度の修繕要望件数は、各学校が4月に市教委に提出した老朽化に伴う要望と、台風などによる年度途中の突発的な案件を合わせた数。青嶋教育局長は現地調査を行った上で、危険度や緊急度を考慮して修繕の優先順位を決めているとし、壁の塗装や床の張り替えなど緊急性が低い案件は未実施になっていると説明した。
 同教育局長は「施設の老朽化が進み、修繕箇所の増加が想定される中、快適な教育環境を維持するための修繕も進めていく必要がある」との認識を示し、今後は複数校分の壁の塗装をまとめて実施するなど効率的な予算執行や、予防保全を推進するための予算確保に努めるとした。
 島氏は「毎年のようにPTAの予算を使って修繕をしている(学校がある)と聞いた」とし、「(住民に学校建物の修繕経費負担を転嫁するのは)本来であれば違法。修繕費は明らかに不足している」と予算拡充を求めた。
 (政治部・尾原崇也)

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