焼津署 県内ワーストに危機感 10月末時点 人身交通事故、負傷者数の増加率 意識向上へ 独自パトロール

 焼津署管内の人身交通事故件数、負傷者数の増加率が、10月末時点で県内警察署のワースト1位となっている。2位、3位を大きく引き離す現状に危機感を抱き、焼津署は1日、朝と夕を中心に展開する独自の取り組み「レッド・ボイスパトロール」を始めた。

パトロールに出発する署員ら=焼津署
パトロールに出発する署員ら=焼津署
2023年1~10月 交通事故増加率県内ワースト警察署
2023年1~10月 交通事故増加率県内ワースト警察署
パトロールに出発する署員ら=焼津署
2023年1~10月 交通事故増加率県内ワースト警察署


 焼津署の人身交通事故件数は651件(10月末時点)で前年同期比21%増、負傷者数は808人(同)で同18・6%増。増加率で比べると、2位との差は人身交通事故で5・6ポイント、負傷者数は5・5ポイント。
 同署管内で発生した交通事故で、過失が重い側「第1当事者」を年齢別で見ると、最も件数が多い65歳以上が174件で前年同期比32件増、続いて40~49歳が112件で同30件増。事故発生の路線別では、市町村道が343件と、国道や県道を引き離して最多を占める。鈴木俊範副署長は「出勤、帰宅時に事故が多発しているのでは」と指摘する。
 「レッド・ボイスパトロール」は年末の交通安全県民運動(15~31日)に先駆けて実施する。東名高速焼津インター周辺や国道150号といった事故多発地点を中心に、交通事故防止を呼びかける音声を流しながら、パトカーの赤色灯を回して警戒活動をする。
 同署で1日行った出発式で、酒井孝一署長は「一人でも多くの人に市内事故の厳しい現状を知ってもらって、交通意識を高めてほしい」と呼びかけた。
 (焼津支局・福田雄一)

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