記者コラム「清流」 観光担う若者ガイド 

 清水町の沼津商高に今年新設された「観光コミュニケーションコース」の2年生が、同町の姉妹都市カナダ・スコーミッシュ市の市長らの観光ガイドを務めた。初めての実践の舞台で、町一番の観光名所・柿田川公園を英語で案内した。
 この日も、園内には散策する人が続々と訪れていた。しかし、誰かがうっかり気がつかなかったのだろうか。パンフレットが1冊落ちていた。「拾っておこうかな」と思った瞬間、前方を歩いていた生徒がすっと拾い上げた。
 生徒のしぐさは自然で素早かった。後ろにいた市長は、落ちていることに気づかなかったかもしれない。ただ名所を紹介するだけでなく、その場の魅力を最大限に「引き出す」。そんな若者ガイドが町の観光を引っ張っていくのだろうと、期待に胸が躍った。
(東部総局・日比野都麦)

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