障害者サッカー普及に尽力 瀬戸脇さん(静岡) AFC賞

 NPO法人静岡FIDサッカー連盟理事長の瀬戸脇正勝さん(66)=静岡市葵区=が、障害者サッカーの普及や障害への理解促進に尽力したとして、アジアサッカー連盟(AFC)のスペシャルグラスルーツアワード2023を受賞した。瀬戸脇さんがこのほど、ブラインドサッカー(視覚障害)チームの選手と共に県庁に出野勉副知事を訪ね、受賞の喜びを語った。

AFCスペシャルグラスルーツアワードの受賞を報告する瀬戸脇さん(右)=県庁
AFCスペシャルグラスルーツアワードの受賞を報告する瀬戸脇さん(右)=県庁

 同賞は、誰もがサッカーを身近に楽しめる環境の提供に取り組んでいる人や団体が対象で、瀬戸脇さんは個人で1人だけ選ばれた。県内の特別支援学校の教壇に長年立ってきた瀬戸脇さんは、アンプティサッカー(切断障害)やブラインドサッカー、デフフットボール(聴覚障害)などパラフットボールの普及に取り組んできた。教室や体験会の開催、クラブ間の交流促進などが評価された。
 瀬戸脇さんは「仕事や家族のことも相談できる仲間と出会えるクラブは、『コミュニティー』と考えている」と活動の意義を述べ、「普段はあまり日が当たらない障害者サッカーの発展につながれば」と受賞を喜んだ。出野副知事は「パラスポーツは健常者も一緒に楽しめるので、障害の理解にもつながる」と話し、活動の広がりに期待した。
 (政治部・大沼雄大)

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