がん相談 オンラインで 浜松医大の医師ら無料回答 新興企業とサービス開始

 浜松医科大付属病院腫瘍センターと、がん相談サービス事業を手がけるスタートアップ「ZINE(ジン)」(東京都)は8日、専門家が無料でがんに関する悩みに答える「浜松オンラインがん相談for浜松医大」の提供を始めたと発表した。浜医大の医師らが相談に応じるほか、がんを罹患(りかん)したことによる生活の悩みについても社会保険労務士らが対応する。

「浜松オンラインがん相談for浜松医大」の提供を発表する(左から)ジンの仁田坂代表、浜松医科大付属病院の松山院長、同病院腫瘍センターの竹内センター長、柄山副センター長=浜松市東区の同大
「浜松オンラインがん相談for浜松医大」の提供を発表する(左から)ジンの仁田坂代表、浜松医科大付属病院の松山院長、同病院腫瘍センターの竹内センター長、柄山副センター長=浜松市東区の同大


 市内の病院に通院しているがん患者やその家族ら同市ゆかりの人が無料でサービスを利用できる。アカウントを作成すれば匿名でも質問できる。相談内容は治療や薬の副作用に関する医療的な質問のほか、治療に関するお金の困りごと、がんに罹患(りかん)したことで生じた人間関係の悩みなどにも対応する。書き込むと48時間以内に担当者から返信が届く。
 回答はジンが認定した看護師、社労士らと、浜医大の医師や歯科医、薬剤師らでつくるアドバイザーチームの中から適切な人材が担当する。
 浜医大付属病院ではがんに関する対面相談に応じてきたが、相談を寄せるのは高齢者が多かった。若年層のさまざまな悩みに対応しようとオンラインサービスを展開することにした。ジンは市内に拠点があり、市のファンドサポート事業の採択も受けた。
 東区の同大で開いた発表会にはジンの仁田坂淳史代表、松山幸弘病院長、同病院腫瘍センターの竹内裕也センター長、アドバイザーチームのリーダーを務める柄山正人副センター長らが出席。松山院長は「市民に情報を提供し、より親しみやすい病院にしていきたい」と話した。
 (浜松総局・松浦直希)

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