太田智樹(浜松日体高出)準V 陸上日本選手権、従来の日本記録更新 男子1万メートル

 パリ五輪の代表選考会を兼ねた陸上の日本選手権1万メートルは10日、東京・国立競技場で行われ、男子の太田智樹(トヨタ自動車、浜松日体高出)が従来の日本記録(27分18秒75)を更新する27分12秒53の好記録で準優勝した。

男子1万メートルで日本記録を更新して2位になった太田智樹(左)=10日午後、東京都新宿区の国立競技場(写真部・小糸恵介)
男子1万メートルで日本記録を更新して2位になった太田智樹(左)=10日午後、東京都新宿区の国立競技場(写真部・小糸恵介)
男子1万メートル 日本記録を更新する27分12秒53でゴールする太田智樹(左)=国立競技場(写真部・小糸恵介)
男子1万メートル 日本記録を更新する27分12秒53でゴールする太田智樹(左)=国立競技場(写真部・小糸恵介)
男子1万メートル 力走する太田智樹。日本記録を更新する27分12秒53で2位になった=国立競技場(写真部・小糸恵介)
男子1万メートル 力走する太田智樹。日本記録を更新する27分12秒53で2位になった=国立競技場(写真部・小糸恵介)
男子1万メートル ゴール前で相沢晃(中央)をかわして2位になった太田智樹(左)=国立競技場(写真部・小糸恵介)
男子1万メートル ゴール前で相沢晃(中央)をかわして2位になった太田智樹(左)=国立競技場(写真部・小糸恵介)
男子1万㍍で日本記録を更新して2位になった太田智樹(中央)=日午後、東京都新宿区の国立競技場(写真部・小糸恵介)
男子1万㍍で日本記録を更新して2位になった太田智樹(中央)=日午後、東京都新宿区の国立競技場(写真部・小糸恵介)
男子1万メートルで日本記録を更新して2位になった太田智樹=10日午後、東京都新宿区の国立競技場(写真部・小糸恵介)
男子1万メートルで日本記録を更新して2位になった太田智樹=10日午後、東京都新宿区の国立競技場(写真部・小糸恵介)
男子1万メートルで日本記録を更新して2位になった太田智樹=10日午後、東京都新宿区の国立競技場(写真部・小糸恵介)
男子1万メートルで日本記録を更新して2位になった太田智樹=10日午後、東京都新宿区の国立競技場(写真部・小糸恵介)
男子1万メートルで日本記録を更新して2位になった太田智樹(左)=10日午後、東京都新宿区の国立競技場(写真部・小糸恵介)
男子1万メートル 日本記録を更新する27分12秒53でゴールする太田智樹(左)=国立競技場(写真部・小糸恵介)
男子1万メートル 力走する太田智樹。日本記録を更新する27分12秒53で2位になった=国立競技場(写真部・小糸恵介)
男子1万メートル ゴール前で相沢晃(中央)をかわして2位になった太田智樹(左)=国立競技場(写真部・小糸恵介)
男子1万㍍で日本記録を更新して2位になった太田智樹(中央)=日午後、東京都新宿区の国立競技場(写真部・小糸恵介)
男子1万メートルで日本記録を更新して2位になった太田智樹=10日午後、東京都新宿区の国立競技場(写真部・小糸恵介)
男子1万メートルで日本記録を更新して2位になった太田智樹=10日午後、東京都新宿区の国立競技場(写真部・小糸恵介)

 太田は上位3人が日本記録を上回ったハイペースの中で、27分9秒80の日本新をマークした塩尻和也(富士通)に競り負けたが、日本記録を保持していた相沢晃(旭化成)には先着。五輪参加標準記録(27分0秒00)には届かなかったものの、出場に関わる世界ランキングポイントを上積みした。
 太田以外の県勢は、男子で大川歩夢(プレス工業、伊豆中央高出)が27分45秒55で6位入賞した。太田直希(ヤクルト、浜松日体高出)が11位、池田耀平(花王、島田高出)が13位、大石港与(トヨタ自動車、富士東高出)が14位。東京五輪代表の伊藤達彦(ホンダ、浜松商高出)は16位だった。女子は渡辺菜々美(パナソニック、加藤学園高出)が31分50秒59で10位に入り、木村友香(積水化学、静岡籠上中出)は20位だった。

来夏のパリ五輪へ大きな足掛かり
 トップ3が日本記録(27分18秒75)を上回る史上最速の日本選手権で、太田が確かな存在感を放った。自己記録を20秒以上更新する27分12秒53で準優勝。「出せる力は出し切った」という納得のレースで、来夏のパリ五輪へ大きな足掛かりを築いた。
 4000メートル過ぎに日本人トップに立つと、「(世界ランク)ポイントを考え、一つでも前の順位を狙った」と、1000メートル2分44秒ペースで刻んで終盤まで先頭集団をけん引。最後は塩尻(富士通)のロングスパートに屈したが、フィニッシュ寸前に日本記録を保持していた相沢(旭化成)を差しきった。
 11月中旬からトヨタ自動車の同僚でもある田沢の米国合宿に志願の合流。標高1600メートルの高地で「自分より実力、経験とも上」と認める後輩と重ねたハイレベルな練習が裏付けになり、5000メートルを13分40秒で通過する序盤のハイペースにも涼しい表情だった。
 パリ五輪の参加標準記録(27分0秒00)を突破する日本人初の26分台まで13秒。「残り2000メートルからのスタミナ、ラスト400メートルを50秒台で走るスピードが必要」と足元を見つめながらも、「現実味を帯びてきた。この結果は自信になる」と世界は変わった。東京五輪代表の相沢、伊藤(ホンダ、浜松商高出)と同じ1997年世代のトップランナーがいよいよ本領を発揮し、勝負の五輪イヤーを迎える。
 (山本一真)

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