宮沢防衛副大臣140万円還流 「派閥の指示」不記載認める 政治資金パーティー裏金疑惑

 自民党派閥の政治資金パーティーを巡る裏金疑惑で、安倍派の宮沢博行防衛副大臣(衆院比例東海)が13日、2020~22年の3年間で派閥からの収入計140万円を政治資金収支報告書に記載していなかったと認めた。国会内で記者団の取材に応じ「(記載しなくていいと)派閥から指示を受けた。おわび申し上げたい」と謝罪した。
⇒宮沢副大臣の一問一答 photo03 記者団の取材に応じる宮沢博行防衛副大臣=13日午後、国会内
 不記載分の収入の使途については「さまざまな団体の年会費や交際費など政治的活動に使用した。領収書もある。厳正に管理していて、やましいことには使っていない」と説明。新型コロナウイルスの影響でパーティー券の販売ノルマが下がった20年から超過分が生じたといい、それまでは「キックバックとは無縁だった」と強調した。
 不記載の指示を受けた際には「大丈夫か」と疑問を抱いたものの「長年やってきているのなら、適法なのかなと推測せざるを得なかった」と釈明した。
 疑惑が浮上して以降は「派閥からしゃべるなと指示があった」といい、“かん口令”が敷かれていたと明らかにした。「各議員の判断で動く段階。国民の皆さんに開示するときが来た。しっかり修正しようというリーダーシップを(派閥が)とってくれれば、こうやって仲間を裏切ることもなかった」と話した。不記載やかん口令を指示した人物は明かさなかった。
 宮沢氏は14日にも防衛副大臣を更迭される見込みで「『その判断はないだろう』と悔しい思い。厳しい安全保障環境の中で、やり残した仕事がいっぱいある」と不満をぶちまけた。
 (東京支社・山下奈津美)

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