男子／浜松開誠館１３位 女子／御殿場２７位 全国中学駅伝・静岡県勢
第３１回全国中学駅伝大会は１７日、滋賀県の希望が丘文化公園で行われ、静岡県代表は男子で２年連続出場の浜松開誠館が５９分３８秒の１３位、女子で４年ぶり出場の御殿場が４５分４０秒の２７位だった。京山（岡山）が男女優勝を果たした。
㊧１区９位と力走した浜松開誠館の関口（左）。２区武藤にたすきを渡す㊨１０人抜きした御殿場の４区猪頭（右）がアンカー馬場にたすきをつなぐ＝滋賀県希望が丘文化公園（写真部・坂本豊） 浜松開誠館はエース区間の１区で関口海翔が９位と好発進。３区斎藤操汰、４区河合拓杜ら４区間も区間１０位台でつなぎ、最後は岩崎桜一朗が粘った。御殿場は序盤に４０位台と出遅れたが、３７位で出た４区猪頭心花が区間２位、１０人抜きで２０位台に押し上げ、５区馬場優奈が順位を守ってフィニッシュした。
▽男子成績 ①京山（岡山＝玉川、篠原、鶴藤、川本、竹井、長原）５８分３秒②国府（山口）５８分４秒③中能登（石川）５８分２４秒④茨木ＡＣ（大阪）５８分３７秒⑤三島（栃木）５８分４１秒⑥小林（宮崎）５８分４２秒⑦高田（大分）５８分４４秒⑧曽根（福岡）５８分５８秒⑨松橋（熊本）５９分２秒⑩常盤松（千葉）５９分２秒⑬浜松開誠館（関口、武藤、斎藤、河合、柴田、岩崎）５９分３８秒
【男子区間１位記録】
▽１区（３キロ） 小林修輔（群馬・荒砥）９分１９秒
▽２区（３キロ） 大歳怜（広島・向陽）９分２２秒
▽３区（３キロ） 百田好希（長崎・西諫早）９分２７秒
▽４区（３キロ） 竹ノ下鳳瞳（京都・南城陽）９分２２秒
▽５区（３キロ） 徳永泰雅（兵庫・安室）９分３２秒
▽６区（３キロ） 出口覇迦（東京・千寿桜堤）９分１７秒
▽女子成績 ①京山（岡山＝樋口、南、岩崎、石原、黒田）４２分１６秒②大沢野（富山）４３分５秒③神村学園（鹿児島）４３分２３秒④南城陽（京都）４３分４９秒⑤荒砥（群馬）４３分５０秒⑥赤穂（長野）４３分５１秒⑦託麻（熊本）４３分５１秒⑧高川学園（山口）４４分０秒⑨中郷（茨城）４４分４秒⑩ＫＪＲ ＬＥＧＡＣＹ（東京）４４分７秒（２７）御殿場（岩渕、加部、鈴木、猪頭、馬場）４５分４０秒
【女子区間１位記録】
▽１区（３キロ） 稲井円花（群馬・荒砥）１０分１８秒
▽２区（２キロ） 武田星莉（鹿児島・神村学園）６分５６秒
▽３区（２キロ） 黒川志帆（富山・大沢野）６分５３秒
▽４区（２キロ） 石原万結（岡山・京山）６分５０秒
▽５区（３キロ） ムトニ・マーガレット（鹿児島・神村学園）９分５２秒
男子・浜松開誠館 昨年３３位の雪辱 「全国で勝負」確かな成長
３３位に沈んだ初陣から１年。全国で戦うことだけを目指した男子の浜松開誠館が確かな成長を示した。１区関口の９位で流れに乗って最後まで入賞ラインに迫り、袴田監督も「目標の入賞には届かなかったが、勝負はできた」とうなずいた。
県大会前から全国コースを試走。陸上部の３年生は１２月の修学旅行もキャンセルして士気を高めた。ストライドを広げた芝生仕様のフォームと、追い風の序盤１キロをあえて抑える戦略もはまり、「ほぼ全員が競技場に入ってからのラスト勝負で前を抜いていた」と指揮官。昨年の経験をきっちりと生かした。
エースが集う１区に２年連続出走した関口が「昨年は一気に離され３０位。今年は付いていく」と先頭集団に食らい付けば、３区斎藤は３週間前の体調不良から回復途上で区間１３位。バスケット部から加入した４区河合も「１秒でも速く」と区間１０位と好走した。５区を終えて８位と１２秒差の９位。全国の強豪と堂々と渡り合った。
アンカー６区の主将岩崎は貧血で年間を通じて調子が上がらず、大会直前に６番手に食い込んだという。順位こそ下げたが、ラストスパートで１人をかわし「できる限りの走りは見せられた。１年間ありがとうという気持ち」とすがすがしかった。
（山本一真）
女子・御殿場 主将猪頭、意地の１０人抜き
女子の御殿場は序盤に出遅れた苦しいレースで、４区の主将猪頭が意地を見せた。区間２位の力走で３７位から１０人抜き。アンカーの５区馬場も粘り、２０位台で走り切った。
４年ぶりの全国は２区を終えて想定外の４１位。それでも主将として「自分がどれだけ上げられるか。最初からつっこんだ」と前の走者を次々と抜いた。
今季は夏の全国大会にわずかに届かず一時は引退も考えた。それでも、仲間に頼られることに喜びを感じて復帰。最後に感謝の走りを見せた。
馬場は「前の集団を抜けなかった」と悔し涙を流したが、先輩が押し上げた順位を落とさなかった。２年生エースは猪頭がチームを離れかけた時も「一緒に走りたい」との思いを伝えたという。「全国でたすきをつなげてうれしかった。先輩みたいな選手になりたい」。今度はチームを引っ張り、来年もう一度全国に帰ってくる。
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