エース沢田「花の1区」挑戦 浜松市立 24日全国高校駅伝

 飛躍と苦難の2年を経て、世代屈指のスピードランナーが「花の1区」に挑む。24日の全国高校駅伝女子に臨む浜松市立の沢田結弥(3年)は、1500メートルで高校歴代2位(4分12秒87)の自己記録を持ちながら、昨冬は自身のアクシデントで出場を逃し、今季はけがで全国総体を欠場した。「悔しい思いをしてきた。区間賞を取りたい」。最長6キロの日本人エース区間で、静岡県勢初のトップを狙う。

女子の浜松市立を2年ぶりの全国高校駅伝に導いた沢田結弥(右)。日本人エースが集う1区で区間賞を狙う
女子の浜松市立を2年ぶりの全国高校駅伝に導いた沢田結弥(右)。日本人エースが集う1区で区間賞を狙う

けが乗り越え真価発揮へ  高校から本格的に陸上を始め、2年夏にU-20(20歳未満)世界選手権1500メートルで6位。驚異のスピードで成長したが、昨冬から壁にぶつかった。県高校駅伝は1区で脱水症状に陥り連覇を逃し、今季は6月に左脚を疲労骨折。完治に3カ月を要し「もう前みたいには走れないんじゃないか」と落ち込んだ。
 だが、苦しんだ経験は無駄ではなかった。9月下旬に復帰すると、10月の国体3000メートルで自己記録へ5秒差に迫る9分17秒64。エコパコースでの東海高校駅伝で1区区間賞を手にし、昨年の“悪夢”を払拭した。競技歴で初めてのけがを乗り越え「諦めなければ必ず元に戻れる」と確信できた。離脱中には下級生も成長し、「全国総体に出られず目標を見失ったが、刺激をもらって都大路を目指せた」と振り返る。
 卒業後は米ルイジアナ州立大に進む意向。ハイレベルな環境で「スピードを身に付け、国際大会で活躍する選手になりたい」と意気込む。まずは同世代のライバルとの対決で真価を見せる。
 (運動部・山本一真)

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