藤枝明誠、決勝進出ならず 全国高校バスケ 福岡第一に敗れ2年連続3位

 バスケットボールの全国高校選手権第6日は28日、東京体育館で男子準決勝、女子決勝を行い、静岡県男子代表の藤枝明誠は65―94で福岡第一に敗れ、県勢男子初の決勝進出はならなかった。2年連続の3位。
藤枝明誠―福岡第一 第2クオーター、ゴールを狙う藤枝明誠・小沢(17)。右は金本監督=東京体育館(写真部・二神亨)
 藤枝明誠は相手の速攻を止められなかった。第1クオーター(Q)中盤に連続12失点を喫し12―26。第2Qに小沢朋樹、大塚絢心の連続得点で流れをつかみかけたが攻めきれなかった。12点を追う第3Q中盤に赤間賢人と小沢の得点で6点差まで迫ったが、再び突き放された。

 ▽男子準決勝 福岡第一 94(26―12 10―12 28―21 30―20)65 藤枝明誠

屈指のラン止められず「力負け」 photo03

(左)藤枝明誠―福岡第一 第4クオーター、ゴール前でボールを追う藤枝明誠・赤間
(右)藤枝明誠―福岡第一 第1クオーター、ゴール前で相手選手と競り合う藤枝明誠・ロードプリンス
 
 静岡県勢男子初の日本一を目指した戦いは、再び準決勝で終わった。前日、昨年覇者の開志国際(新潟)との激闘を制した藤枝明誠に、高校バスケ界屈指のランを止める力は残っていなかった。「総力、走力とも力負け」と金本監督。生命線の守備を福岡第一に切り裂かれ、2年続けて3位の表彰台で涙に暮れた。

 開始直後に失った流れを最後まで引き戻せなかった。6―4の第1クオーター(Q)開始2分半から一気に走られ連続12失点。エース赤間も「空回りしてしまった」と、苦しい体勢からシュートを打ち続けて逆襲される悪循環に陥った。

 それでも、24―36で迎えた第3Qに意地は見せた。途中出場の主将小沢と、冷静さを取り戻したゲーム主将の赤間が立て続けに決めて6点差に。「主将として流れを変えるのが仕事」と最多23得点を挙げた小沢に、「プレーでも、声でも助けられた」と赤間。互いにチームリーダーとして支え合った1年間の集大成を、全国のメインコートで出しきった。

 最後は完敗となったが、県勢男子初の2年連続3位という実績が色あせることはない。特に現チームは昨年からの主力が赤間とロードプリンスだけ。発足時の実力は未知数だったが、夏まで出場時間が限られた大塚や斎藤佑らが欠かせない存在になった。「厳しい練習を一丸で乗り越えてほしい。そうすれば絶対に日本一は取れる」と小沢。果たせなかった夢を後輩に託し、すがすがしい表情でコートを後にした。

(運動部・山本一真)

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藤枝明誠―福岡第一 第2クオーター、シュートを阻まれる藤枝明誠・小沢
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藤枝明誠―福岡第一 準決勝で敗退が決まり肩を落とす藤枝明誠・赤間(右)
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福岡第一に敗れ、健闘をたたえ合う赤間(12)ら藤枝明誠の選手
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藤枝明誠―福岡第一 表彰式を終え、健闘をたたえ合う藤枝明誠・ロードプリンスと赤間(中央左)
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藤枝明誠―福岡第一 表彰式で涙をこらえる藤枝明誠・赤間(中央)
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藤枝明誠―福岡第一 表彰式を終え、涙ぐむ大塚(左)と引き揚げる藤枝明誠・小沢

(いずれも場所は東京体育館、撮影は写真部・二神亨)

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