箱根駅伝 区間エントリーが決定 3冠狙う駒大2区に鈴木芽吹(熱海泉中出)

 2024年1月2、3日に行われる第100回東京箱根間往復大学駅伝に出場する23校の区間エントリーが29日に決まり、史上初となる2季連続の大学駅伝3冠を狙う駒大は主将の鈴木芽吹(熱海泉中出)を2区、1万メートルなどでU20(20歳未満)日本記録を持つ佐藤圭汰を3区に起用した。出雲全日本選抜、全日本でも好走した篠原倖太朗はレース当日に交代可能な補欠に入れた。

史上初の2季連続大学駅伝3冠を狙う駒大の主将鈴木芽吹(右)。エース区間の2区にエントリーされた=東京都世田谷区((C)水上俊介)
史上初の2季連続大学駅伝3冠を狙う駒大の主将鈴木芽吹(右)。エース区間の2区にエントリーされた=東京都世田谷区((C)水上俊介)

 前回大会2位の中大はエースの吉居大和を2区、中野翔太を3区に配置。2大会ぶりの総合優勝を目指す青学大は主力の佐藤一世を4区に置き、黒田朝日らは補欠登録となった。
 今夏の世界選手権の3000メートル障害で6位入賞した順大4年の三浦龍司は1区にエントリー。補欠は登録メンバーと1日4人、合計6人まで入れ替えることができる。

「熱海の貴公子」歴史刻む決意 「最高の結果出す」
 前人未到の2季連続大学駅伝(出雲、全日本、箱根)3冠を懸け、駒大の主将鈴木芽吹(4年)=熱海泉中出=が集大成の走りを誓う。29日に発表された箱根駅伝(1月2、3日)の区間エントリーで「花の2区」に名を連ねた。「エースが走らなければならない区間。チームも個人も最高の結果を出す」と歴史を刻む決意だ。
 3大会で最も歴史の浅い出雲駅伝でも今年で35回目。その間、どこも成し遂げていない偉業を狙うチームを率いた1年を「苦労はあったが、そこにやりがいや楽しさを感じた。きついと思ったことはない」と断言する。
 目指したのは「1人もとりこぼさないチーム作り」。学生トップクラスの1万メートル27分台が居並ぶ選手層は、優勝8度の名門にあっても歴代屈指。そのメンバーを一つにするため。エースとして結果を出し、背中で引っ張り続けた。
 箱根では1、3年時に優勝に貢献したが、2年時はレース中に故障し大失速する苦い経験もした。今回は「4年間で1番いい練習ができている」と万全だ。まずは、1学年先輩の田沢廉(トヨタ自動車)が前回マークした1時間6分台を見据える。
 中学卒業後は長野の名門、佐久長聖高に進んだが、故郷への愛着は強い。交流サイト(SNS)の応援ハッシュタグ(検索目印)は「熱海の貴公子」。「熱海の方々が自分の走りを見て、誇りに思ってくれれば」との思いも胸に、最後の箱根路に踏み出す。(山本一真)

吉田(東海大翔洋高出)は「山の神」候補 創価大5区に
 駒大・鈴木芽吹以外の主な静岡県勢は、創価大の5区に今季、東海大から編入した吉田響(東海大翔洋高出)がエントリー。東海大1年時に区間2位と好走していて、「山の神」候補と期待される。東海大の1区には東海大翔洋高3年時に全国高校総体800メートルを制した兵藤ジュダが起用される。明大の主将尾崎健斗(浜松商高出)は補欠登録となった。
 静岡県関係のエントリー選手は次の通り。かっこ内は出身校。 photo03

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