静岡県内の医療・福祉職 石川県被災各地の要配慮者支援へ派遣相次ぐ 「寄り添った活動を」

 静岡県内の医療・福祉専門職による石川県各地への支援派遣が相次いでいる。静岡県災害派遣福祉チーム(静岡DWAT)は9日までに先遣隊が現地に入り、第1陣の3人が10日に新たに出発する。避難所で高齢者や障害者らの要配慮者に聞き取りを行いながら、必要な支援につないでいく。
 静岡DWATの先遣隊は特別養護老人ホームに勤務する社会福祉士兼ケアマネジャー1人が8日から金沢市内に入り、能登半島北部地域などから要配慮者が集まる1・5次避難所で支援活動を開始した。先遣隊は同避難所でテント設営など立ち上げから加わり、より支援が必要な要配慮者を把握して病院や宿泊施設の2次避難所に移すため、体調の聞き取りなどを進めている。
 1陣は七尾市の避難所でも活動を始める。今後も約30人の支援員が順次派遣を予定している。静岡DWATの被災地派遣は3回目。事務局の県社会福祉協議会の担当者は「現地の避難者に寄り添った活動を展開したい」と意気込む。
 県が穴水町に派遣している保健師は中学校に設けられた避難所で要配慮者を把握する聞き取り活動を本格化させている。治療が必要な避難者は日本医師会災害医療チーム(JMAT)へ引き渡す。第2陣が11日に出発するなど、今後も派遣を継続していく。
 県災害派遣精神医療チーム(静岡DPAT)は第2次隊の沼津中央病院の3人が七尾市や志賀町内の避難所を回り、避難者のメンタルケアに励んでいる。県医師会の医療救護チームは10日から医師や看護師ら3人を派遣予定。県栄養士会の災害支援チーム(静栄DAT)も管理栄養士や栄養士3人の派遣に向け調整している。

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