静岡駅南口広場を2倍拡張 市が検討 ロータリー分離案提示

 静岡市は9日、JR静岡駅南口駅前広場再整備基本計画を策定するための検討委員会(委員長・中村英夫日本大教授)第2回会合を市役所静岡庁舎で開いた。事務局を務める市は、広場面積を現在の2倍となる約1万平方メートルに拡張し、ロータリーを公共交通用と一般車用の2カ所に分離するゾーニング案を示した。

静岡駅南口駅前広場再整備検討委事務局が示した広場の再整備検討範囲とゾーニング案
静岡駅南口駅前広場再整備検討委事務局が示した広場の再整備検討範囲とゾーニング案


 現在の広場東側にあるビルとパチンコ店に加え、建物背面にある平面駐車場の一部も拡張範囲とし、広場南側の市道も取り込むとした。ロータリーを路線バスなどの公共交通機関用と一般車乗降用に分け、駅コンコース出入り口前の空間に広場を設ける。
 初回の委員の意見や静岡駅南口利用者対象のアンケート結果を踏まえ、再整備の方向性に「歩行者に優しい、えきまち空間」を掲げた。駅から周辺街路へと歩きやすくなる動線をつくり、周辺施設と一体的となる再整備を目指す。現在民間の平面駐車場になっている駅前広場東側は、民間開発を誘導する「高度利用想定エリア」に位置づけた。
 委員から反対意見は出ず、コンセプト案とゾーニング案はおおむね了承された。「広場空間を、静岡の文化を象徴するようなシンボリックなデザインにしてはどうか」といった意見や、今回再整備の検討範囲から外れているJR東海静岡支社について「将来的な検討対象に加えるべきではないか」などの意見が出た。
 検討委は6月までに計4回開催し、基本計画を取りまとめる予定。委員は有識者や交通事業者、公募市民ら15人で構成する。
 (政治部・尾原崇也)

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