信長、秀吉、家康と「天下」考察 静岡市歴史博物館 特別講演会

 静岡市歴史博物館は14日、織田信長、豊臣秀吉、徳川家康それぞれを研究する学芸員を招いた特別講演会を市民文化会館で開いた。3人が向き合った“天下”をテーマに、歴史上どのような役割を果たしたのか考察を発表した。歴史博物館開館1周年の記念事業。

天下をテーマにパネル討論などを行った特別講演会=静岡市民文化会館
天下をテーマにパネル討論などを行った特別講演会=静岡市民文化会館

 大阪城天守閣館長の宮本裕次さんは、家康が関ケ原の合戦前後に大坂城を政務拠点にしていたと説明。豊臣家が滅んだ理由について豊臣家の自滅や家康の天下取りへの野心など時代によって語られ方が変化することを指摘し、「(天下太平を実現したとされる)家康に対しては賛美だけでなく、人物像を見直すことも重要」と強調した。
 滋賀県立安土城考古博物館の高木叙子さん、名古屋市博物館の岡村弘子さんも登壇し、静岡市歴史博物館学芸員の広田浩治さんが進行役を務めるパネル討論も行った。
 (社会部・小沢佑太郎)

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