記者コラム「清流」 歓声を浴びる仕事

 清水町で開かれた20歳を祝う式典。中学時代に指導を受けた教員が壇上に姿を見せると会場から歓声が上がった。歓声を浴びる機会がある職業はスポーツ選手やアーティストなどに限られる。身内に関係者がいることを差し引いても先生はすてきな仕事だと思う。
 一方で、業務の多忙化などから敬遠され、採用試験の競争率は低下する。過剰な要求をする保護者への対応に苦慮する現場もあるという。子どもに向き合い育むという役割に注力できるよう働き方改革を着実に進めてほしい。関係機関や地域の協力も欠かせない。
 式典では恩師にインタビューする形で、学びやでの思い出を振り返った。時が流れても先生と生徒の関係は変わらない。年賀状のやりとりだけになってしまった恩師に今年こそ会いに行こう。
(東部総局・矢嶋宏行)

いい茶0
あなたの静岡新聞 アプリ
地域再生大賞