記者コラム「清流」 教員の職場環境改善を

 浜松市立中の教諭を務める鴨剛太朗さん(49)が、教員たちが部活動の顧問を拒否しやすくするための職員団体を設立したというので話を聞いた。本来業務でもなく、どうしても嫌なことは嫌と言える職場にしようとの思いに共感した。
 鴨さんは20年近い教員生活で、休日も長時間にわたって拘束される部活動の顧問という役割に疑問を感じていた。市教育委員会は勤務時間外の部活指導を強制していないものの、鴨さんは「実質的には多くの教員が管理職から子どものためなどと説得され断れる現状にない」と指摘する。
 教員の多忙化の一因ともいわれる部活。市教委も地域移行を探るなど対策を取らないわけではないが、教員一人一人が声を上げることで改善につながる場合もあろう。鴨さんらの活動に今後も注目したい。
(浜松総局・松浦直希)

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