松原公園看板に松再利用 津波避難タワー建設で伐採 伊豆総合高生が作成

 伊豆市の伊豆総合高工業科の3年生10人が同市土肥の松原公園入り口に設置する看板を作成し、19日に市に引き渡した。来年度に運用開始予定の同公園の津波避難タワー「テラッセオレンジトイ」の建設に際して伐採した松の木を使った。

松原公園の松の木を使った看板を作った生徒ら=伊豆市の伊豆総合高
松原公園の松の木を使った看板を作った生徒ら=伊豆市の伊豆総合高

 看板は高さ約1・2メートル、幅約3メートル、厚さ約20センチ。昨年3月に市が同校に作成を依頼した。生徒は4月から、週1回の「課題研究」の授業内で制作に励んできた。津波避難タワーの整備に関わる有識者らから講義を受けた後、生徒は看板のデザイン案を募って投票で決めた。
 市によると、地元住民から、伐採した松の木を有効利用してほしいとの申し出があった。荒材の状態だった松の木を削ったり、接合したりして仕上げた。電気電子類型の生徒の発案で、夜でも看板が見えるように電飾を施した。
 内田蒼生さん(18)は「アイデアをたくさん詰め込んだ。住民や観光客が写真を撮ってくれたら」と期待を寄せた。指導を担当した寺井賢一教諭は「松の木を、形を変えて生まれ変わらせることができた」と生徒の取り組みをたたえた。
 看板は1月中に設置する予定。市観光商工課の山下芳之課長は「高校生らしい作品ができあがった。シンボル的な存在になってほしい」と話した。
 (大仁支局・小西龍也)

 

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