伝統の「雄踏歌舞伎」地元小中生が熱演 浜松・中央区で定期公演 観客500人魅了

 浜松市中央区雄踏町や近隣の住民有志でつくる雄踏歌舞伎保存会「万人講」の定期公演(静岡新聞社・静岡放送後援)が21日、同区の市雄踏文化センターで開かれた。100年以上の歴史を誇る郷土芸能。会員や地元小中学生が熱演を繰り広げ、会場に詰めかけた観客約500人を魅了した。

「絵本太功記十段目 尼ケ崎閑居の場」を演じる出演者=浜松市中央区の市雄踏文化センター
「絵本太功記十段目 尼ケ崎閑居の場」を演じる出演者=浜松市中央区の市雄踏文化センター


 定番の「寿式三番叟(さんばそう)」や、明智光秀がモデルの武智光秀とその一族の悲劇を描いた「絵本太功記十段目 尼ケ崎閑居の場」など3演目を上演した。絵本太功記には小中学生8人が出演し、子どもたちの迫真の演技に、おひねりが盛んに飛び交った。
 主役の武智光秀役を演じた雄踏中2年の立石崇真さん(14)は「無事終えられてほっとしている。お客さんに感動してもらえるように頑張ったので、たくさん拍手がもらえて気持ちよかった」と振り返った。
 雄踏歌舞伎は江戸時代末期から続くとされる。戦後30年以上途絶えた時期があったが、同センターの完成を記念して1990年に復活した。同会は現在約30人で活動している。
 (浜松総局・仲瀬駿介)

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