磐田市消防 2023年、救急出動過去最多 適正利用呼びかけ 

 磐田市消防本部は23日までに2023年の救急・救助活動や火災の対応状況をまとめた。救急出動件数は前年比502件増の7277件で、2年連続過去最多を更新。うち、救急搬送者数は6371件で、入院を必要としない軽症者の割合は59%に上った。市消防本部は、市民に救急車の適正利用を呼びかけている。
 救急件数の内訳は急病4757件、一般負傷1025件、転院搬送731件、交通事故515件。年齢別にみると、60歳以上の高齢者が全体の67%を占めた。救急出動件数が過去最多となった要因に市消防本部は「高齢化の進展をはじめ、新型コロナの感染症法上の位置付けが5類に移り、人々の行動制限が緩和したこと」と挙げた。救助出動件数は96件(前年同期比9件増)で、このうち交通事故が40件と最も多かった。
 火災件数は54件(同4件増)。死者数4人(同2人増)、負傷者数7人(同4人増)。損害額は7480万円で、前年の3分の1にとどまった。出火原因は、枯れ草焼きなどの火入れが最多の9件。放火・放火の疑いが7件、たばこの不始末が5件と続いた。
 管内では今年に入り6件の火災が発生。屋外での火の取り扱い不注意も目立つ。市消防本部は「枯れ草を燃やす際はその場から離れず、必ず消火器などを準備してほしい」としている。
 (磐田支局・崎山美穂)

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