生徒考案「シカ駅弁」販売 イズシカなど伊豆の特産を使用 害獣や命についても学ぶ

 伊豆市の伊豆総合高は29日、同市の特産品を使った生徒考案の駅弁「美味(おい)シカ嬉(うれ)シカ弁当」を、伊豆箱根鉄道修善寺駅で販売した。駅弁には同市産鹿肉「イズシカ」と特産のワサビを使用。生徒たちは農作物に被害を及ぼす害獣のシカに理解を深めながら、命を無駄にせず有効活用する方法を模索した。

伊豆箱根鉄道修善寺駅の利用者らに製作した駅弁を手渡す伊豆総合高の生徒ら=同駅
伊豆箱根鉄道修善寺駅の利用者らに製作した駅弁を手渡す伊豆総合高の生徒ら=同駅
伊豆市の特産品を使った生徒考案の駅弁「美味シカ嬉シカ弁当」
伊豆市の特産品を使った生徒考案の駅弁「美味シカ嬉シカ弁当」
伊豆箱根鉄道修善寺駅の利用者らに製作した駅弁を手渡す伊豆総合高の生徒ら=同駅
伊豆市の特産品を使った生徒考案の駅弁「美味シカ嬉シカ弁当」

 駅弁は、メインのおかずとして「イズシカもも肉の竜田揚げ」100グラムと、「ワサビの茎の三杯漬け」を用意した。イズシカは高タンパク低カロリーで栄養価が高いとされる。同市の「森島米店」と共同で作り、米と副菜4種類も入れた。
 駅弁の製作は、市などと連携して地域学習に取り組む授業「地域と産業」の一環で、地元への誇りと愛着の醸成がねらい。3年生10人が受講し、話し合いの結果、駅弁製作を企画した。イズシカについての調べ学習などにも取り組み、命の大切さや害獣問題を学んだ。
 駅弁製作にあたり、生徒たちは同校、同店で調理実習を行って味付けを調整した。イズシカは臭みがなくて柔らかくなり、ワサビと相性が良かったという。
 同駅の利用者らに生徒が声を張ってアピールし、購買客に手渡した。15個を用意し、数十分で完売した。杉本旭さん(17)は「観光客や地域の方に食べてもらい、伊豆市のことをもっと好きになってほしい」と話した。

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