伊豆の国市 新文化財展示施設 基本計画案 山木遺跡など出土品公開 関連費 予算計上へ

 伊豆の国市は5日までに、2025年度末までに設置予定の新たな文化財展示施設の基本計画案をまとめた。韮山時代劇場(同市四日町)大駐車場の南側に、3階建て、延べ床面積約1200平方メートルの施設を検討している。24、25年度で関連費用総額約12億円の予算を計上する予定で、関連費用を24年度当初予算案に計上する。合併特例債の活用で市の負担は3分の1となる見通し。

文化財展示施設の外観のイメージ案(伊豆の国市提供)
文化財展示施設の外観のイメージ案(伊豆の国市提供)
文化財展示施設建設予定地
文化財展示施設建設予定地
文化財展示施設の外観のイメージ案(伊豆の国市提供)
文化財展示施設建設予定地


 基本計画によると、2階に約360平方メートルの常設展示室、約50平方メートルの企画展示室を設ける。常設展示室では時代ごとに歴史を掘り下げて紹介する。弥生~古墳時代の山木遺跡から出土した国重要有形民俗文化財239点の一部や、国史跡の北条氏邸跡からの出土品の公開を想定している。企画展示室ではさまざまなテーマで期間限定の展示を行う方針。多言語での解説も検討している。
 1階は市民交流スペースのほか、観光などの情報発信スペースも確保する。3階の展望室では市内の主要史跡のほか、富士山や箱根方面を見渡せる展望スペースを設ける。
 山木遺跡の出土品は、17年の韮山郷土史料館の閉館後、市立中央図書館内で保管されている。
 市は29日まで、文化財展示施設基本計画案のパブリックコメント(意見公募)を実施している。計画案は市ホームページと、市役所伊豆長岡、韮山、大仁の各庁舎で公表している。市は特に市民交流スペースについて、「多様な活動を発信する場所として、活用方法を市民と一緒に考えていきたい」としている。
 (大仁支局・小西龍也)

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