温暖化対策アプリ「クルポ」 新装で利用急拡大、商品券など提供の企業も増加中

 静岡県や市町、企業などが参画するふじのくにCOOLチャレンジ実行委員会の地球温暖化対策アプリ「クルポ」の利用が拡大している。2023年2月の大幅リニューアル以降、登録者の「脱炭素アクション」の累計が月間約13万回と従来の約7倍に伸びた。クルポと連動したサービスを提供する企業も増え、脱炭素化の機運向上に一役買っているようだ。

地球温暖化アプリ「クルポ」のトップ画面
地球温暖化アプリ「クルポ」のトップ画面
食堂のQRコードを読み込みポイントを獲得する登録者=県庁
食堂のQRコードを読み込みポイントを獲得する登録者=県庁
地球温暖化アプリ「クルポ」のトップ画面
食堂のQRコードを読み込みポイントを獲得する登録者=県庁

 クルポは、環境に配慮したアクション(行動)に対してポイントを付与し、抽選で商品券などが当たるアプリ。食事を食べきる、公共交通を利用する、レジ袋を断る―といった行動とともに、協力店や公共施設などに貼ってあるQRコードを読み込むとポイントが得られる。
 ただ、従来は外出しないとポイントが得られないため、長続きしない人が多かった。そこで大学生などの意見を参考にして、端末上でクイズに答えたり、毎日の行動をチェックしたりするだけでもポイントを獲得できるよう機能を一新した。その結果、10カ月間で約1万8千人が登録し、累計行動数は121万回を超えた。県によると、行動による二酸化炭素(CO2)削減量は1135トンで、一般家庭約440軒分の年間排出量に相当するという。
 アプリ登録者の増加に伴い、クルポに参画する企業の業種も広がっている。三島信用金庫は12月から定期預金の証書ケースや通帳を使わない契約者にポイントを付与するサービスを始めた。東京海上日動火災保険も、紙の証券を発行せずにウェブ証券を利用する人にポイントを与えている。県環境政策課の横田愛加主事は「一つ一つの行動の効果は小さいかもしれないが、広がれば大きなうねりになる。さらに幅広い世代や企業が参加できるよう広報を強化したい」と話した。
 (政治部・豊竹喬)

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