【独占インタビュー】三木「8割の力で金メダル」 ミラノ五輪へ意気込み 静岡新聞社・静岡放送スポーツ大賞インタビュー【動画あり】

 昨年2月のスノーボード世界選手権女子パラレル大回転で優勝し、第72回静岡新聞社・静岡放送スポーツ賞の大賞に輝いた三木つばき選手(20)=浜松いわた信用金庫、掛川市=が9日、インタビューに応じました。日本アルペン界初の快挙から1年。ワールドカップ(W杯)9戦で優勝1度、3位4度と好成績を残す今季の手応え、2026年ミラノ・コルティナダンペッツォ五輪への意気込みを聞きました。

インタビューに応じる三木つばき選手=静岡市駿河区の静岡 新聞放送会館(写真部・小糸恵介)
インタビューに応じる三木つばき選手=静岡市駿河区の静岡 新聞放送会館(写真部・小糸恵介)
インタビューに応じる三木つばき選手=静岡市駿河区の静岡 新聞放送会館(写真部・小糸恵介)
インタビューに応じる三木つばき選手=静岡市駿河区の静岡 新聞放送会館(写真部・小糸恵介)
インタビューに応じる三木つばき選手=静岡市駿河区の静岡 新聞放送会館(写真部・小糸恵介)
インタビューに応じる三木つばき選手=静岡市駿河区の静岡 新聞放送会館(写真部・小糸恵介)
インタビューに応じる三木つばき選手=静岡市駿河区の静岡 新聞放送会館(写真部・小糸恵介)
インタビューに応じる三木つばき選手=静岡市駿河区の静岡 新聞放送会館(写真部・小糸恵介)
インタビューに応じる三木つばき選手=静岡市駿河区の静岡 新聞放送会館(写真部・小糸恵介)
インタビューに応じる三木つばき選手=静岡市駿河区の静岡 新聞放送会館(写真部・小糸恵介)
ボードを手に笑顔の三木つばき選手=静岡市駿河区の静岡 新聞放送会館(写真部・小糸恵介)
ボードを手に笑顔の三木つばき選手=静岡市駿河区の静岡 新聞放送会館(写真部・小糸恵介)
インタビューに応じる三木つばき選手=静岡市駿河区の静岡 新聞放送会館(写真部・小糸恵介)
インタビューに応じる三木つばき選手=静岡市駿河区の静岡 新聞放送会館(写真部・小糸恵介)
インタビューに応じる三木つばき選手=静岡市駿河区の静岡 新聞放送会館(写真部・小糸恵介)
インタビューに応じる三木つばき選手=静岡市駿河区の静岡 新聞放送会館(写真部・小糸恵介)
インタビューに応じる三木つばき選手=静岡市駿河区の静岡 新聞放送会館(写真部・小糸恵介)
ボードを手に笑顔の三木つばき選手=静岡市駿河区の静岡 新聞放送会館(写真部・小糸恵介)

―世界選手権の優勝を振り返ってください。
 「『絶対に優勝するぞ』という気持ちではなく、一本一本いい滑りをしたことの積み重ねでした。現地で『日本人初めてです』と言われて、後からうれしさが沸いてきました」
―優勝後に心境は変化しましたか。
 「世界選手権という誰もが分かるタイトルを獲得し、メディアにも取り上げてもらえました。スノーボードアルペンというマイナー競技を認知してもらい、業界に少しでも貢献できたかなと思います。また、「三木つばき」という名前を広めることができ、応援してくださるスポンサーの方々に恩返しができたかなとも思います」
―今季は好成績を残しています。
 「練習環境を向上させることができたのが結果につながっています。道具のメンテナンスが大事な競技で、板のメンテナンスを専門とするサービスマンを付けることができたのがすごく大きいです。自身としては、パラレル大回転で五輪までに習得したい技術が具体的になり、迷いがなくりました」
―サービスマンの存在は心強いですか。
 「コースは雪を氷のように仕上げるので、ターンする時に板のエッジを雪にめり込ませなければいけません。エッジを包丁のように研いでおかないと、転倒につながります。世界選手権は滑走ごとに研ぐことができず、優勝後に『よく、こんな板で勝てたな』と驚かれました。今は板を120%信頼できますし、板も応えてくれています。(競技環境としては)他の選手に並んだ感じですが、自分の中ではむしろ「有利だな」と感じて雪上に向かえています」
―技術面の目標を教えてください。
 「男子選手のような滑りすることが大きなテーマです。男子の方が女子より圧倒的に速く、そこを目指せば必然的に女子の中でも上位にいけます。今は上半身と下半身を連動させた3次元的な動きを意識しています。苦手だった緩斜面のコースでも結果を残せていて、成績、技術面とも目標をクリアできていると思います」
―今季は開幕前にエステル・レデツカ選手(チェコ)を参考に、滑りに「ひねり」の要素を加えることを掲げていました。完成度はいかがですか。
 「練習で少しやってみましたが、基礎からだなと思ってます。ひねりを取り入れる前に必要な技術が2段階あって、1段階目がようやく習得できそうなところです。五輪までの2年間のスパンで取り組みたいと思いますが、もう2段階速くなれるなと感じています」
―技術面で今季中の目標はありますか。
 「フロントサイドターンで、エッジをより雪にかませる動きがひねりを取り入れるために必要になります。昨年12月から練習し、だいぶ完成してきました。バックサイドターンでも練習中の動きがあります。かなり反復練習が必要で、今は『もろ刃の剣』なんですが、1月のW杯で1、2ターン試したら板の加速が全く違いました。習得すればめっちゃ速いです」
―五輪まであと2年、ここからのビジョンを教えてください。
 「最終目標は五輪の金メダルです。来季は世界選手権が開催されるので大回転を連覇し、前回9位だった回転との2冠を狙っていきます。今季は例年と比べてもトップクラスの成績を残せていると思いますが、『2勝を含む3度の表彰台、準決勝進出率6割』という目標に少し足りません。W杯残り4戦で優勝1度、3度のベスト4進出を決めて目標を達成したいです」
―W杯ではレデツカ選手との対戦もありました。どんな印象を感じましたか。
 「タイムでは僅差で負けた形ですが、レデツカ選手はスキーをやりながらぱっとスノーボードに参戦しスキーに戻っていきます。滑りに余裕があり、7~8割で確実に勝ちに来ていました。本気で滑っているように見えた予選1本目のタイムは自分より1秒近く速いです。勝たない限り圧倒的な差があります」
―静岡への思いを教えてください。
 「雪上スポーツをしたことがない人が多い中で、応援してもらえるのは特別なことです。雪が降らないことを不利に感じたことはありません。雪から離れることでより競技に熱中できます。気候が暖かく、地域の方も朗らかでニコニコ。100分の1秒を、命を削って滑っているので、帰った時に「つばきちゃん頑張ってるね」と声をかけられると、「頑張ろう」と思えます。(長野生まれでも)心は根っからの静岡県民。静岡に住めて良かったなと思います」
―五輪への意気込みをお願いします。
 「世界選手権の優勝で、五輪の金メダルに現実味を感じてもらえたと思います。あと2年で『8割の力で金メダル』という目標にぎりぎり到達できそうです。応援してくれる方々に優勝する姿をお見せしたいです」
(聞き手=運動部・山本一真)

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