島田市街地にニホンカモシカ出没 署員らが保護

 島田市祇園町のハラダ製茶敷地内の解体工事現場に15日午前、国の天然記念物のニホンカモシカが出没した。約1時間半市街地を移動した後、島田署員らに保護された。住宅や飲食店が立ち並ぶ市中心部で繰り広げられた“逃走劇”を住民は驚きの目で見守った。

工事現場に現れたニホンカモシカ=15日午前8時半ごろ、島田市祇園町
工事現場に現れたニホンカモシカ=15日午前8時半ごろ、島田市祇園町

 出没したのは体長約1メートルの雄。同日午前7時5分ごろ、近隣住民の通報を受け同署員、市と県の職員、地元猟友会のメンバー計約40人が捜索に当たった。
 同9時ごろ、ニホンカモシカは解体工事現場から抜け出し、島田掛川信用金庫島田本店や大井神社を通って西に移動。同10時半ごろ、同市本通1丁目の川端歯科医院駐車場で保護された。軽トラックで東光寺の市有林に運ばれ、放たれた。
 同市などによると、人や建物への被害はないとみられる。近隣に住む70代男性は「長く住んでいるが、初めてのこと」と驚いた。

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