⚽なでしこ、パリ五輪出場決定 北朝鮮に2ー1

日本―北朝鮮 前半、先制ゴールを決め祝福を受ける高橋(中央右)=28日夜、国立競技場(写真部・二神亨)
 サッカー女子のパリ五輪アジア最終予選第2戦は28日、東京・国立競技場で行われ、日本代表「なでしこジャパン」は高橋(三菱重工浦和)と20歳の藤野(日テレ東京V)が得点して北朝鮮に2-1で競り勝ち、本大会への切符を獲得した。2大会連続6度目の出場。 【写真特集】⚽なでしこ、パリ五輪出場決定 北朝鮮に勝利 日本―北朝鮮 前半、先制ゴールを決める高橋(中央)=国立競技場(写真部・二神亨)
 世界ランキングは日本が8位、北朝鮮は9位。最終予選は2試合合計スコアで争われ、当初予定されていた平壌ではなく中立地のサウジアラビアで開催された第1戦は0-0で引き分けていた。ホームの第2戦はGK山下(INAC神戸)がゴールラインぎりぎりで相手のシュートをかき出す好守を見せるなど北朝鮮を1点に抑えた。
 ▽第2戦
日本 2(1―0 1―1)1 北朝鮮
▽得点者【日】高橋(前26分)藤野(後32分)【北】キム・ヘヨン(後36分)

 【評】日本はボールを保持しながらも相手の堅守を崩すのには苦労したが、セットプレーで打開。前線からの連動したプレスも見せ、球際では激しくぶつかる相手を冷静にさばいた。1点差に迫られた終盤も慌てることなく反撃をしのいだ。
追加招集・北川が先制弾演出「石川に元気を」
日本―北朝鮮 後半、ヘッドでゴールを決める藤野=国立競技場(写真部・二神亨)
 日本女子サッカーの命運を懸けた大一番で追加招集の北川(INAC神戸、JFAアカデミー福島出)が輝きを放った。左サイドで先発すると果敢な攻撃参加と正確なキックで躍動。負傷者続出で第1戦は機能不全に陥った同サイドをよみがえらせ、「自信を持って、攻撃を活性化できた」と胸を張った。
 昨夏のワールドカップ(W杯)得点王の宮沢(マンチェスターU)、攻撃の要の遠藤(エンゼルシティー)という左サイドの主力を欠いた今大会。遠藤の代役で1年半ぶりに招集された26歳がなでしこを救った。
 前半26分に浮き球のFKをゴール前に送って高橋(三菱重工浦和)の先制点を演出。その後もオーバーラップや縦パスなどで推進力を生み出した。後半32分の追加点も起点になったのは北川のサイドチェンジだ。
 金沢市出身。2010年に中学からJFAアカデミー福島に進んだが、11年の東日本大震災により中高は静岡を拠点に腕を磨いた。1月には実家で能登半島地震を経験。「石川に元気を」との思いを最高の形で体現した。

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