伊豆・土肥への愛着、海で育む 小中一貫校初等部修了行事 遊覧船

 伊豆市の土肥小中一貫校は29日、初等部修了行事「10歳の会」のイベントとして、遊覧船土肥巡り体験を行った。子どもたちが同市土肥地区への愛着を抱き、未来を開くことを願い企画した。4年生11人が海上から1時間ほど同地区を眺め、ふるさとの魅力を心に刻んだ。

船上から土肥地区を眺め、魅力を心に刻む児童ら=伊豆市土肥沖
船上から土肥地区を眺め、魅力を心に刻む児童ら=伊豆市土肥沖

 学校と住民が協同する同校のコミュニティースクールの一環。児童は市内のイベントでソーラン節や合唱を披露するなど、地域と交流を続けている。
 土肥港を出発し、同地区北端の小土肥、南端の小下田を回り戻ってくる約20キロのコース。児童は遊覧船に乗り込むと、内陸からは見ることが難しい「黒根島」や、授業などでも使う松原公園、土肥海岸の浜辺を船上から見学した。
 操縦する涌田和樹代表から「ウミガメや魚が見られるかも」とアナウンスがあると、一斉に海をのぞき込んだ。地磯「廻り崎」を見て帰路につくと、カモメやフェリーに手を振りつつ、広い海と快晴で見えた富士山に「とてもきれい」と声を上げた。
 大石奈月さん(10)は「普段見られない所を見られて気づきがたくさんあった。土肥には海、魚など魅力があり、改めて好きになった」と喜んだ。鈴木昭則校長は「卒業や就職で市外に出てもまた戻ってきたいという気持ちを持ってもらえたら」と期待を寄せた。
 (大仁支局・小西龍也)

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