富士宮市 気軽な出会い、結婚応援 第1弾は6月、ケーキで交流

 富士宮市は少子化対策として2024年度、男女の出会いや結婚を応援する事業を強化する。出産と子育てにつながる婚姻件数は市内で減少傾向。市は事業の幅を熱心な婚活から気軽な出会いまで広げて未婚者の多様な要望に応え、出生数の向上を図る。

6月のイベントに向けて意見を交わす赤池さん(左)ら=富士宮市内
6月のイベントに向けて意見を交わす赤池さん(左)ら=富士宮市内

 市によると、2023年の日本人出生数は600人だった。10年前の1098人と比較して54・6%まで減少している。婚姻件数は21年が432件で、19年から97件減るなど、右肩下がりになっている。
 市は状況を深刻に受け止め23年に少子化対策推進本部を庁内に設けた。市政モニターからは、子育て支援は充実しているが、出会いの場が足りないとの意見が上がっている。夜の中心街に若者の姿が少ないことも長年の課題だ。これまでの市の婚活事業は、ラフティングなど1日がかりの機会が主軸だった。24年度はコーヒーやフルーツなどをテーマに2時間ほど交流する場を新たに設ける。第1弾は6月、同市のスイーツ店「赤池商店」がケーキとコーヒーの組み合わせを楽しむ機会を提供する。バリスタの赤池拓さん(41)は「婚活として身構えず気楽に会話できる雰囲気をつくりたい」と話す。
 (富士宮支局・国本啓志郎)

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