望月(鈴与)7位 女200自 パリ届かず 競泳・五輪代表選考会

 競泳のパリ五輪代表選考会第3日は19日、東京アクアティクスセンターで行われ、女子400メートル個人メドレーは17歳の成田実生(金町SC)が4分35秒40の高校新記録で1位となり、2位に入った谷川亜華葉(イトマン近大)とともに派遣標準記録を突破して代表に決まった。成田は初代表で、谷川は2大会連続。東京五輪覇者の大橋悠依(イトマン東進)は4位に終わり、この種目での代表入りを逃した。女子100メートル平泳ぎでは鈴木聡美(ミキハウス)が1分5秒91の1位で、2位の青木玲緒樹(ミズノ)とともに代表入り。33歳の鈴木は競泳の日本勢で史上最年長の五輪代表で、2大会ぶり3度目の出場となる。青木は2大会連続。

女子200メートル自由形決勝で7位となった望月絹子=東京アクアティクスセンター(写真部・宮崎隆男)
女子200メートル自由形決勝で7位となった望月絹子=東京アクアティクスセンター(写真部・宮崎隆男)
男子800メートル自由形予選で9位となった大木優瑠=東京アクアティクスセンター(写真部・宮崎隆男)
男子800メートル自由形予選で9位となった大木優瑠=東京アクアティクスセンター(写真部・宮崎隆男)
女子200メートル自由形決勝で7位となった望月絹子=東京アクアティクスセンター(写真部・宮崎隆男)
女子200メートル自由形決勝で7位となった望月絹子=東京アクアティクスセンター(写真部・宮崎隆男)
女子200メートル自由形決勝で7位となった望月絹子=東京アクアティクスセンター(写真部・宮崎隆男)
女子200メートル自由形決勝で7位となった望月絹子=東京アクアティクスセンター(写真部・宮崎隆男)
男子800メートル自由形予選 合図とともに飛び込む大木優瑠=東京アクアティクスセンター(写真部・宮崎隆男)
男子800メートル自由形予選 合図とともに飛び込む大木優瑠=東京アクアティクスセンター(写真部・宮崎隆男)
女子200メートル自由形決勝で7位となった望月絹子=東京アクアティクスセンター(写真部・宮崎隆男)
男子800メートル自由形予選で9位となった大木優瑠=東京アクアティクスセンター(写真部・宮崎隆男)
女子200メートル自由形決勝で7位となった望月絹子=東京アクアティクスセンター(写真部・宮崎隆男)
女子200メートル自由形決勝で7位となった望月絹子=東京アクアティクスセンター(写真部・宮崎隆男)
男子800メートル自由形予選 合図とともに飛び込む大木優瑠=東京アクアティクスセンター(写真部・宮崎隆男)

 男子の200メートル自由形は2019年世界選手権銀メダリストの松元克央(ミツウロコ)が1分45秒29でトップとなり、2大会連続で代表切符をつかんだ。100メートル背泳ぎは松山陸(銀座千疋屋)が53秒72で1位だったが、派遣標準に届かなかった。五輪4大会連続出場の34歳、入江陵介(イトマン東進)も2位でこの種目での代表入りを逃した。
 男女の200メートル自由形それぞれの上位4人は、合計タイムで800メートルリレーの派遣標準をクリアしたため、大会後発表のリレー代表に入る可能性がある。
 静岡県勢は女子200メートル自由形の望月絹子(鈴与)が1分59秒28の7位で、上位4人による800メートルリレー代表の選考対象に入れなかった。男子800メートル自由形の大木優瑠(飛龍高)は8分1秒43の予選9位で敗退したが、決勝進出まで0秒38に迫った。
リレー要員種目 静岡県勢出場つなげず涙  悲願のパリ五輪はほんの少し先に見えていた。女子200メートル自由形決勝。ラスト50メートルのターンで、6番手の望月(鈴与)とリレー選考対象となる4位とはわずか0秒20差だった。だが、その差が縮まらない。最も可能性が高かった種目で代表を逃し、「静岡の先輩が4大会続けてきた五輪出場を、自分でつなげなかった」と涙を流した。
 清水桜が丘高時代は全国優勝と無縁だったが、神奈川大3年時の日本選手権で2冠。その後は東京五輪の代表選考会で完敗し、社会人でもなかなか結果が出なかったが、努力は怠らなかった。昨季は初めて世界選手権に出場。今回は「最後に弱さが出て、泳ぎが崩れてしまった」と振り返ったが、その瞬間まで五輪に迫ったのは成長の証しでもある。
 静岡を愛する24歳。長年にわたるサポートに「幸せな時間を過ごさせてもらってきた」と感謝し、パリへの挑戦を集大成に位置付けてきた。最終種目は慣れ親しんだ800メートル自由形。日本記録を上回る派遣標準記録(8分22秒49)を突破するのは現実的ではないが、「800メートルは最後のレース。自己記録を出したい」と勇姿を見せるつもりだ。そして「引退は『チーム静岡』でと決めている。国民スポーツ大会で優勝したい」と、ラストシーズンに臨む。
 (山本一真)
大木(飛龍高)大幅自己新 男800自 決勝に肉薄  男子自由形の大木(飛龍高)が、800メートルで決勝にあと一歩に迫った。8分1秒43の自己新で8位に0秒38差の9位。高校2冠の本命種目400メートルは自己記録から3秒以上遅れたが、800メートルは一気に6秒近く更新し驚きの表情を浮かべた。
 初日の400メートルからウオーミングアップを変更。これまで一定ペースで長い距離を泳いでいたが、今春から練習拠点となるセントラルスポーツのコーチに「泳ぎすぎている」と指摘されたという。
 この日は距離よりスピードを重視し「肉体に刺激を入れた」と大木。最後まで失速せず大幅に記録が伸びたことで「400メートルよりやりきれた感覚がある。いい経験ができた」と効果を実感した。
 4年後のロサンゼルス五輪を見据え、「選考会の決勝の雰囲気を感じたい」と挑んだ今大会。最後の1500メートルで目標を達成する。

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