市民主役のまちづくりを 条例案を市長に提出 磐田市の検討委員会
市民主体のまちづくりを加速する条例を協議してきた磐田市の検討委員会(委員長・日詰一幸静岡大学長)は27日、4年間の検討でまとめた条例案を草地博昭市長に提出した。多様な住民が主体的に地域課題解決に関わる市民自治の機運を高める。現行の協働のまちづくり推進条例を改正し「みんなが主役のまちづくり条例」として6月の施行を目指す。
現行条例では規定がなかった小学校・中学校区単位の住民組織「地域づくり協議会」の役割を明記した。市からの一括交付金を活用して地域の実情に合ったまちづくりに取り組む同協議会の運営負担が一部住民に偏らないよう、多世代の積極的な参画を促す。将来のまちづくりを担う人材の育成も図る。市の責務として市民同士の対話機会の積極的な提供などを求めた。
市役所で草地市長に条例案を手渡した日詰委員長は「行政、市民、企業などが同じ目線で諸課題の解決に取り組む仕組みをつくってほしい」と述べた。
20年度に設置された検討委は学識者や自治会・市民団体関係者ら12人で構成し、人口減少や少子高齢化の進展など地域社会の変化に対応した持続可能なまちづくりのあり方を協議してきた。市は条例案を市議会6月定例会に提出する方針。