富士山 9日発生のスラッシュ雪崩 数年に1度の中規模

 9日朝に富士山の大沢崩れで発生したスラッシュ雪崩で国土交通省富士砂防事務所は18日、富士宮市上井出の大沢遊砂地で補足した土砂の量について約12万立方メートル(速報値)と発表した。数年に1度の頻度で起きる中規模なスラッシュ雪崩だったという。

スラッシュ雪崩の土砂が堆積した砂防施設=9日午後0時10分ごろ、富士宮市北山(富士砂防事務所提供)
スラッシュ雪崩の土砂が堆積した砂防施設=9日午後0時10分ごろ、富士宮市北山(富士砂防事務所提供)

 同事務所によると、目立ったスラッシュ雪崩は2021年3月に発生した過去最大規模約47万立方メートルの流出以来。土砂は標高約700メートルにある同遊砂地で止まり、下流域に被害はなかった。
 スラッシュ雪崩は気温の上昇と降雨により、水を含んだ雪が土砂を巻き込んで流れ下る現象を指す。9日は富士山全域で未明から大雨が降った。午前8時20分ごろ標高約2100メートル地点のカメラが最初にスラッシュ雪崩を捉え、その後断続的に流下が起こったとみられる。

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