【伊豆市長選・解説】4期の実績に評価 「半島防災」への対策急務

 2016年と同じ顔合わせとなった伊豆市長選は、現職の菊地豊氏が大差で5選を決めた。有権者は、地域活性化や行財政改革に取り組んだ実績を評価し、菊地市政の継続を求めた。

5選を果たし、花束を受け取る菊地豊氏=21日午後9時32分、伊豆市加殿(東部総局・田中秀樹)
5選を果たし、花束を受け取る菊地豊氏=21日午後9時32分、伊豆市加殿(東部総局・田中秀樹)

 今回争点の一つとなった防災対策について、論戦が深まったとは言えない。能登半島地震を経て、「半島防災」への対応は5期目の菊地市政の喫緊の課題だ。菊地氏は選挙戦で「災害死者ゼロ」を目指すと訴えたが、集落孤立化の防止や市民と観光客の避難対応、被災後を見据えた事業継続計画(BCP)策定推進など、防災と経済の両立に向けた対策をきめ細かく示していく必要がある。
 同市合併以来最低の投票率は、市民の市政への関心の低下を露呈した。人口減少など懸案が山積する中、目に見える具体的成果を出しつつ、魅力と活力のある伊豆市を再構築するビジョンと手腕が問われる。
(大仁支局・小西龍也)

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