伝統神楽・舞楽を奉納 北海道森町と文化交流 森町・小国神社で例祭行事

 森町一宮の小国神社で21日、例祭行事が執り行われた。恒例の同神社古式舞楽保存会による国指定重要無形民俗文化財「古式十二段舞楽」に加え、北海道森町から招いた松前神楽北海道連合保存会による同文化財「松前神楽」が奉納された。文化交流を通じて舞楽の伝承や人々の安寧に願いを込めた。

古式十二段舞楽の「太平楽」=森町の小国神社
古式十二段舞楽の「太平楽」=森町の小国神社
松前神楽の「二羽散米舞」=森町の小国神社
松前神楽の「二羽散米舞」=森町の小国神社
古式十二段舞楽の「太平楽」=森町の小国神社
松前神楽の「二羽散米舞」=森町の小国神社

 松前神楽は、作法に厳格で折り目正しい神事芸能として伝わる。500年以上前に武田信広(1431~94年)が蝦夷(えぞ)を平定して松前藩の基礎を作った際、蝦夷地開拓の祈りを込めて社人に舞を舞わせたことが起源とされる。
 祭典では、神楽鈴と白扇を持って天女が降りる様子を表した「鈴上舞」や雄雌の瑞鳥(ずいちょう)の形をしたかぶとをかぶり、平和を祝う「二羽散米舞」を華麗に披露した。
 古式十二段舞楽は小国神社で社殿が造営された際、都から遣わされた天皇の使者が十二段の舞楽を奉納したことが起源とされ、1300年にわたって地域で受け継がれている。平和祈願し矛や太刀を持って勇壮に舞う「太平楽」やチョウが花の上で遊ぶ様子を模した「蝶の舞」を神前にささげた。

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